安倍政権の圧力受け 円は小幅の変動続ける (2)
2013年3月末現在、日本の国債残高は約814兆3千億万円だった。これはつまり、国債の収益率が0.01%上昇すると、日本の財政予算における利息の支払いは約814億円増えるということだ。経済喚起策が推進されるのに伴い、日本国債の規模も拡大することは確実で、国債収益率の上昇がもたらす財政圧力も急速に増大するとみられる。こうした動きは、国債の発行による収入がすでに税収を上回り、国債の償還資金と利息が財政予算に占める割合が20%を超える日本政府にとっては受け入れがたいものだ。こうした動きによるリスクを避けるため、日本銀行は長期国債の購入量を増やして収益率の上昇を抑えようとしたが、結果は不満足なものに終わった。最近、日本の10年もの国債の収益率は0.8%の前半が基本で、4月5日に記録した今年の最低値0.32%とは大きな開きがある。
国債の収益率を効果的に抑えることができなければ、日本の財政のもろさがますます露呈し、市場は日本が経済喚起政策を長く継続できるかどうかに疑問を抱くようになる。だが円安プロセスを中断すれば日本の資本の流出を抑制でき、日本国債の収益率の上昇を抑制することにもつながる。
そこでいえることは、日本政府にとって円高は喜ばしいことではないが、円安観測をそのままにしておくことは円安以上に容認できないものである、とうことだ。円が2007年から続いた円高傾向から脱却できたことは第一歩で、第二歩は円が相対的に低い価格帯で双方向の動きを形成し、ひいては円が大きく上下動する無秩序な状態に陥るのを回避し、市場に長期的な円安への強い期待を抱かせないことだ。これは日本政府と日本銀行が円高プロセスの中で沈黙を守ってきた主な原因でもある。
円は昨年第4四半期(10-12月)に始まった円安傾向をすでに終えた。小幅の変動は今後も続くとみられ、1ドル90-105円あたりが日本政府の希望する中期的な変動幅だと考えられる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月1日