実店舗とメーカー「独身の日」の寒風に耐えられる?
eコマースの仮想店舗が取って代わることのできない実店舗最大の強み、それは消費者が実際に商品を試し、サービスを受けられるという付加価値にある。「新京報」が伝えた。
11月11日は本来は何も変わったことのない普通の日だったが、ここ数年、生活に疲れた独身男女たちが自嘲気味に「光棍節」(独身の日)と言い出したことから、ある種の文化的な意味合いをもつ日に変わった。こうした人々はインターネットショッピングとの親和性が高いことから電子商取引(eコマース)企業が目をつけ、独身の日は大々的に買い物をして楽しむ日となり、今年はついにネットショッピングの一大ブームが巻き起こった。
人々の懐がそれほど豊かになったわけではないので、独身の日をめぐって出現した買い物ブームは、時間的にみれば11月11日限定の短いものだ。人々はため込んだ購買力や欲望をこの日に発散させたり、未来の消費ニーズや消費力を先取りしてこの日に発揮したりした。
ショッピングする場所は実店舗から仮想店舗に移った。社会全体での消費量が増加したわけではない。インターネットでは価格の比較がしやすいことから、必然的にメーカーの提示する小売価格が低下する。そんなわけで、一見売り手がみな大儲けしたように見えるが、実際に今年の独身の日には、eコマース企業と消費者は勝者となり、実店舗とメーカーは敗者となった。