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企業家の移民ラッシュは経済環境に痛手 (2)

 注目すべき事実がある。移民がますます多くなると、海外に流れる人材や資産もますます増えるということだ。早くも2010年にあるメディアが、過去3年間で少なくとも170億元の資金が国外に流出したとの試算を伝えた。10年以降も企業家の移民熱は冷めることなく、相当の資産が流出しているとみられる。

 当然のことながら、資金の流動は水の流れのようなもので、今後中国国内の環境がより魅力的なものに変われば、海外に流れた資金の一部が戻ってくることになる。ただ気を付けなければならないのは、資金が流出する過程で、資産を生み出す能力のある中国の企業家が外国籍になってしまうということだ。企業家という資源はもともと不足しており、その一部が外国籍になってしまえば中国にとっては試練にほかならない。

 一連の富裕層の海外移民を眺めるとき、より厳しい現実がある。それは一見膨大にみえる出国者は氷山の一角に過ぎないということで、水面下には出国の意志がある人がさらに多くいるということだ。招商銀行と米国のコンサルティング会社ペイン・アンド・カンパニーがこのほど発表した「2011年中国個人資産報告」によると、大陸部企業のオーナーで個人資産が1億元以上ある人の27%がすでに移民しており、47%が移民を検討中だという。

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