ソニー中国法人 中・高級製品に専念
経営改善を目指すソニーが、電子事業を復活のカギとするかが注目されている。ソニー(中国)有限公司の栗田伸樹総裁は広州で記者の独占インタビューに応じた際に、「長年赤字が続いているテレビ事業の今年の目標は、黒字転換だ。ソニーは中・高級製品に焦点を合わせる。エントリレベルのテレビはソニーの中国における発展方向ではなくなった」と表明した。広州日報が伝えた。
◆直営店を増加
ソニーは過去1年間に渡り、直営店の建設ペースを加速した。現在すでに北京、上海、広州、成都などで8店の直営店を開設している。
栗田総裁は、「直営店の業績に満足している。これらの直営店は販売の他に、当社のブランドイメージの向上、周辺の販売チャネルおよび取次販売店のけん引に対して、非常に大きな役割を担っている。当社は来年、さらなる直営店拡張計画を実施する」と語った。
栗田総裁は、「当社は昨年、欧米市場でまずまずの業績を記録した。現在は新興市場の発展を重視し、2014年度までに、新興市場の売上が占める比率を、2009年度の40%から60%に引き上げる」と表明した。
◆中・高級製品に注力
かつて中国で価格戦争を展開したソニーは、このやり方を終わらせようとしている。栗田総裁は、「当社は近年、テレビ、携帯電話、デジタル機器で、非常に高額な製品を発売した。テレビを例とすると、当社が今後、中国市場でエントリレベル・低価格のテレビを発展方向とすることはなく、46インチ以上のテレビに専念する」と話した。
テレビ産業では「スマート化の嵐」が吹き荒れているが、栗田総裁は「インターネットとIT技術は発展が速く、携帯電話は更新のペースに追いつくことができるが、スマートテレビがこのペースに追いつけるかは、まだ疑問だ」と指摘した。
これまで業界内では、外国企業が上海自由貿易区内で、エンタメ・ゲーム機器の生産・販売事業の展開を許可されると噂されていたが、栗田総裁は「確かな情報は入手していない」と述べるに留まった。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月18日