変革の痛みの中にある中国のエネルギー構成
中国は現在エネルギー構成の調整に尽力し、新エネルギー産業の発展に積極的に取り組んでいる。エコ文明貴陽国際フォーラムに参加した専門家の一部は、中国のエネルギー構成は現在変革の痛みの中にあり、既存の利益構造を打破する必要があるとの認識を示した。新華網が伝えた。
劉燕華国務院参事(元科学技術副部長=元科学技術次官)は「エネルギー構成に変革の痛みがあるのは、利益集団の利益に触れるからだ」と指摘。現在「再生可能エネルギーは過剰だ」と「中国はエネルギーが不足している」との互いに矛盾する指摘があることが、こうした変革の痛みを表しているとした。
また「変革の痛みはかなりの部分が体制・制度上の問題だ。新エネルギーはコストが高い。利益集団は高コストのエネルギーは使わず、低コストのエネルギーを使う。現行の管理体制下では、エネルギーは生産企業と供給企業が異なる。後者は独占のきらいもあり、新エネルギーの生産に余り積極的になりえない」と指摘した。
中国投資有限責任公司の高西慶副会長兼社長は「『旧エネルギー』の使用が高くつくようにしなければならない。『旧エネルギー』が安いのは、環境への影響をコストに含めていないからだ。新エネルギーは技術進歩によってコストが下がり続けているが、旧エネルギーの生産コストと肩を並べるにはまだ遠い」と指摘。
さらに「中国投資有限責任公司は新エネルギーへの投資に関心があるが、実際の状況はと言うと、新エネルギーは2000億ドル余りの投資のうち非常にわずかに過ぎない。風力発電にも太陽光発電にも投資しているが、基本的に赤字だ」と明かした。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月21日