工業生産額10.1%増 情報消費が牽引 7-9月
今年に入ってから、工業経済の運営が全体として安定をみせ、一度落ち込んだものの、下げ止まってからは上昇を続けている。一定規模以上の工業企業(国有企業または年売上高500万元以上の非国有企業)の生産額は、第1四半期(1-3月)が前年同期比9.5%増加、第2四半期(4-6月)が同9.1%増加だったが、第3四半期(7-9月)は今年初めて2けたの伸びをみせて同10.1%増加した。下半期に入ると中央政府がうち出した、成長を安定させ、構造を調整し、改革を促進する一連の政策措置が徐々に実施され、その効果も徐々に顕在化し、工業運営の下ぶれ圧力が徐々に緩和され、工業経済は安定に向かい好転した。人民日報が伝えた。
第3四半期には工業経済の増加率が大幅に回復し、一部の産業は力強く回復上昇した。6-9月の一定規模以上の工業企業の生産額増加率をみると、6月は前年同月比8.9%増加、7月は同9.7%増加、8月は同10.4%増加、9月は同10.2%増加だった。地域別にみると、東部地域が他の地域に先駆けて安定に向かい、第3四半期の工業生産額増加率は第2四半期を上回った。中部地域と西部地域は第3四半期の前期比増加率が急速な伸びをみせた。利益をみると、今年1-8月の一定規模以上の工業企業の利益は同12.8%増加し、増加率は上半期を1.7%上回った。昨年同期は利益が同3.1%減少していた。主業務の売上の利益率も前年同期を0.1%上回った。市場価格をみると、過去2カ月間は工業生産者出荷価格指数(PPI、卸売物価指数)の全体的水準を前年同期に比べると低下幅が縮小し、前月比では2カ月連続の上昇となった。9月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.1%で3カ月連続の上昇となり、最近の市場での信頼感の高まりがはっきりとうかがえる。
増加率が回復すると同時に、構造調整も積極的に進められ、モデル転換やバージョンアップが新たな進展を遂げた。各産業は第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)の工業のモデル転換・バージョンアップの計画の求めに応じて構造調整のペースを加速させた。鉄鋼、電解アルミ、セメント、板ガラス、造船といった生産能力が過剰に余っている産業の整理を強化し、2013年の公告に組み込まれた19産業の後れた生産ラインを停止させた。第1-3四半期の技術レベルの高い製造業の生産額の伸びは、工業全体の伸びを引き続き上回った。省エネ技術の改良と重点産業のエネルギー効率をめぐり、基準設定や基準達成の取り組みが安定的に推進された。小規模企業やミクロ型企業の支援政策が一層強化された。工業の空間配置の調整・最適化が進み、産業の移転が秩序をもって進められ、国の新型工業化産業モデル拠点がモデル転換やバージョンアップで果たす集約発展の役割がますます顕在化した。情報化と工業化の深いレベルでの融合の取り組みが安定的に推進され、期間5年の特定行動計画がスタートした。
さらに喜ばしいのは、情報化建設が加速的に推進され、情報消費が急速に伸びたことだ。9月末現在、全国の移動電話利用者は12億700万件に上り、このうち3Gネットワーク利用者は3億6800万件だった。インターネットのブロードバンド利用者は新たに1595万件増加し、総利用者数は1億8600万件に上った。農村地域でのブロードバンド利用が急速に発展し、利用者数は4646万件に達した。ブロードバンド利用者の都市と農村の比率は前年同期の3.31対1から、今年は3.0対1に縮小した。第1-3四半期に通信産業の業務の売上高は8709億元に上り、同8.6%増加した。電子商取引(eコマース)市場の取引規模は7兆5千億元に達して、同35%増加した。ソフトウエア産業の業務の売上高は2兆2800億元で同23.7%増加し、情報消費が新たな経済成長源として経済を牽引する様子がありありとうかがえた。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年10月25日