上海税関エリア 対日輸出が回復の兆し
全国最大の対外貿易の窓口である上海税関エリアは、今年第1-3四半期(1-9月)に日本や欧州連合(EU)といった伝統的な市場の対外貿易が全体に低迷するのをよそに、対日輸出が回復傾向を示し、欧州からの輸入も増加するという新たな変化を遂げた。「国際商報」が伝えた。
上海税関がまとめた統計によると、同期の上海税関エリアと日本との輸出入額は723億9千万ドルに上り、前年同期比8.7%減少した。うち対日輸出は402億ドルで同2.6%の減少にとどまって回復傾向を示したが、日本からの輸入は321億9千万ドルで同15.3%減と大幅に減少した。
製品の種類をみると、上海税関エリアから日本への輸出が最も急速に伸びた製品は太陽電池で、同期の輸出額は9億2千万ドルに上り、前年同期の5.3倍になった。これ以外の電機製品と労働集約型製品の輸出は振るわなかった。
同エリアが日本から輸入した上位10製品のうち、9製品が減少傾向を示し、中日貿易の見通しがなお楽観できないものであることをうかがわせた。最も注目を集めたのは、日本からの自動車輸入台数が3万4千台で同20%減と大幅に減少したことと、米国からの輸入台数が3万6千台に上って米国が日本に代わる2番目の自動車輸入源になったことだ。
第1-3四半期の同エリアとEUとの輸出入額は1236億9千万ドルで同0.8%減少し、同期の同エリアの対外貿易額全体の20.6%を占めた。EUは引き続き同エリアの1番目の貿易相手先の地位を保った。このうち、同エリアからEUへの輸出は685億9千万ドルで同3.5%減少した。EUからの輸入は551億ドルで同2.7%増加し、同期の同エリアの輸入が全体として2.1%減少したことと鮮明な対照を成している。
ある分析によると、同エリアのEUからの輸入が全体的な流れに逆らって増加したことは、中国国内で関連製品の需要が引き続き増加していること、特に製造業の発展の原動力が強く、EUの競争力ある関連製品が歓迎されたことが主な要因だという。
同期に同エリアがEUから輸入した上位10製品のうち、減少したのは2製品だけだった。一つは自動車で輸入額は77億5千万ドルとなり、同6%減少した。もう一つは未鍛造銅・銅材で輸入額は16億6千万ドルに上り、同30.8%減少した。同期のEUからの医薬品輸入額は37億6千万ドルで同20.7%増加し、計量計測分析用の自動制御計器・器具の輸入額は22億ドルで同12.4%増加した。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月26日