世紀末、日本海の波高く? 地球温暖化で京大予測
【川田俊男】地球温暖化が進むと、今世紀末には、日本海側で夏に波が高くなり、太平洋側では波の向きが大きく変わる??。そんな予測を京都大防災研究所の森信人准教授らのチームがまとめた。干潟やサンゴのような沿岸の生態系にも影響するおそれがある。
チームは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の温暖化シナリオの一つをもとに、今世紀末に地球の平均気温がいまより約2.5度上がった場合、地球全体の波の高さや向きがどう変わるかをシミュレーションした。
その結果、気圧配置が変化して風向きが変わるなどして、日本列島の日本海側は夏に波が平均で約5%(約15センチ)高く、太平洋側では年間を通して約5%(同)低くなった。一方、太平洋側では波の向きが時計回りに10度ほど変化した。波が変われば沿岸の海流も変化し、砂の堆積(たいせき)や浸食の仕方も違ってくる。
asahi.com 2013年1月15日
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