スパコンの利用 科学研究から社会貢献まで
クラウドコンピューティングにより、情報分野のサービスモデル革新が推進された。中国のIT企業の多くがクラウドコンピューティング事業を積極的に開発しており、スマート都市、デジタル都市、クラウドコンピューティング産業基地などの計画が相次いで決定している。しかし、各地のクラウドコンピューティングセンターが提供する「クラウドサービス」の多くは電子メール、文書管理、仮想ホストの管理などインターネットの基礎的使用が主であり、工業設計、天気予報、安全管理・制御など、企業向けに膨大なデータをリアルタイムで処理するサービスを行っているところはまだ少ない。一部の企業はスーパーコンピュータ(スパコン)センターが提供する強力なコンピューティングリソースを使用する必要がある。
国内のスパコンセンターの多くは国家投資によるもので、主に科学研究などのハイエンド分野に使われている。各スパコンセンターはどこも対外サービスを提供しているが、使用条件が限られており、手軽さに欠ける。これは、スパコンセンターの基礎リソース構築およびその後の運用および保守に膨大なコストがかかり、単純な企業化運営では市場開拓が難しいためだ。
北京北竜超級雲計算有限責任公司が開発した「スーパークラウドプラットフォーム(SCP)」は、クラウドコンピューティングを通じて北京市の各スーパーコンピュータのリソース統合を実現した。これまでに科学研究、工業設計、文化・クリエイティブ、バイオ医薬、エネルギー環境などの分野にサービスを提供しており、サービス提供時間は4000万CPU時間以上、使用機関は200カ所、カプセル化されたアプリケーションは80にのぼる。資源の統合・共有、資源利用率の向上などを目的とするクラウドサービス環境が整っている。科技日報が伝えた。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月16日