中国が実験ロケット打ち上げ 電離層の動力学的特徴を調査
中国科学院国家空間科学センターが明らかにしたところによると、中国宇宙環境垂直探査および初の宇宙科学アクティブ実験が5日午前5時55分、海南省儋州市の中国科学院海南探空部で実施され、順調に完了した。新華社が伝えた。
同実験の総指揮者、中国科学院国家空間科学センター主任の呉季氏は、「今回の宇宙科学実験において、宇宙探査ロケットは地上から約200キロ離れた電離層から、1キロの金属バリウム粉を放出した。金属バリウムは太陽光を浴びて電離し、バリウム雲を形成した。バリウム雲の変化を観測することで、赤道付近の電離層の動力学的特徴を研究できる」と説明した。このような宇宙科学実験はアクティブ実験と呼ばれ、中国で初めて実施された。
同実験の成功はまた、宇宙の異なる高度における主要物理データの垂直分布研究に向け、原位置探査データを提供する。これは低緯度宇宙環境垂直分布特徴の研究、地上リモートセンシング観測機器の位置設定に役立てられる。
今回の実験ロケットの飛行高度は191キロに達し、打ち上げから海上への落下までは約8分間。探査機には3種の科学探査機器(電子・イオンの垂直分布を測定するラングミュアプローブ、宇宙電場の垂直分布を測定する宇宙電場機器、電離層の動力学的特徴を研究する金属バリウム放出装置)が搭載された。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年4月8日