訪英中の李克強総理は、英国2大シンクタンクの王立国際問題研究所(RIIA)と国際戦略研究所(IISS)で演説した。中国経済のハードランディング問題について、李総理は、「中国経済のハードランディングはあり得ない」と明確に述べた。中国政府網が18日付で報じた。
李総理の演説内容は次の通り
中国の経済成長率はここ数年、7.5%前後を維持している。「中国経済の成長が鈍化しており、これまでの成長率を維持することは不可能ではないか?」さらには「中国経済はハードランディングするのではないか?」との見方があるが、この場で私は、誠実かつ正式に、「そのようなことはあり得ない」と申し上げる。
中国はまだ工業化、都市化の途上にあり、発展におけるアンバランス、地域間格差、都市・農村間格差などの問題は、それ自体が潜在力を秘めており、それによって巨大な内需がもたらされる。中国が正しい方向性を把握し、やるべきことをしっかりやり、東洋の叡智を活用し、そして西洋の叡智を吸収すれば、中国経済は中程度から高度の成長スピードを維持することができるだろう。
中国政府は、経済情勢の動向に対し、段階的なコントロールと方向を定めたコントロールを実施し、最低7.5%以上のGDP成長率を維持する。また、雇用創出の増加を確保するために、消費者物価指数(CPI)上昇率の上限を3.5%とし、国民生活に大きな影響が出ないよう計らう。
中国は方向を定めたコントロールを実施する力がある。強硬策ではなく、精確な力を発揮し、方向を定めたコントロールを行い、健やかな経済成長を保つことができる。GDP成長率7.5%をはじめとする主要経済目標を達成し、将来の発展基盤を築き、長期にわたり中程度から高度の経済成長を実現する。
中国のGDPはすでに9兆ドル(約916兆2千億円)に達した。年7.5%の成長率を保つということは、GDPが毎年約1兆ドルずつ増えることを意味し、これは中規模経済体のGDP総量に相当する。この目標を達成すること自体は容易なことではないが、それをやり遂げることで、経済発展の基盤と巨大なビジネスチャンスが、中国さらには全世界にもたらされる。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年6月19日