日本の報道をみると、情報公開という点で、日本政府も東京電力も堅く口を閉ざしている。メディアにたびたび追求されながら、真相の多くはいまだに公表されていない。13年8月には日本政府が、福島原発では一日あたり少なくとも300トンの汚染水が地下から海へ流れ出していると発表した。こうした状態は事故発生後から現在までずっと続いていた可能性がある。このようなやり方は国際社会から強い批判を浴びている。
米学術誌「米国科学アカデミー紀要」の報告によれば、北米大陸の太平洋側の沿海で福島の事故で流れ出した放射性物質が検出されたという。東京海洋大学の研究でも同様の結果が得られたという。国際原子力機関(IAEA)は、データ不足などの理由により、福島原発の周辺の人々の健康や環境に与える潜在的なマイナス影響を十分かつ正確に算定することは難しいとの見方を示す。
劉研究員は、「日本の福島県付近の海域は冷却水が大量に漏れて汚染されており、環境や海産物が受ける汚染は長期的なものになる」と話す。
福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授は多くの観測データを総合して、「福島第一原発の事故発生後に漏れだした放射性物質セシウム137の総量は、さきに東京電力が発表した数値の約1.5倍になる。放射性物質は食物連鎖を通じて魚や貝に生物濃縮・蓄積されている可能性がある」と指摘する。
▽過小評価の危険性
福島原発の事故が観光産業に与える影響は非常に短期的なものだった。日本がまとめたデータによると、16年の訪日外国人観光客は2404万人に達し、日本政府観光局が1964年に統計を取り始めてから最高を更新した。過去3年間で訪日外国人観光客は3.4倍に増加した。
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