写真:シティグループは7日、中国本土内の債券を新興国及びアジア地域の債券指数に組み入れることを発表(写真提供:シティグループ)。 |
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は10日、取材に対し、「中国は人民元債券をある特定の債券指数に組み入れることを特に追い求めているわけではない。しかし着実に推進していくことで、対外的な開放の面で、次第により目覚ましい進展をしていくことができるだろう」と答えた。人民日報が伝えた。
ある記者から、「昨年より中国の債券市場は対外的な開放の動きが多くなっており、先ごろシティグループとブルームバーグが相次いで中国債券をそれぞれの関連指数に組み込んだ。今年の中国債券市場はその開放の歩みをさらにスピードアップし、さらに大きな動きを見せるのだろうか」という質問があがった。
この質問に対し、周総裁は、「中国の債券市場はその発展の当初から開放と公平な競争という考えを持ち続け立ち上げられ、その発展を遂げてきた。債券市場は常に対外的な開放を進めており、特にある年だけ特別に目立った行動をしているというわけではない。昨年、有利に働いた点として、人民元がさらに国際化への歩みを進め、人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出権通貨バスケット入りを果たしたことが挙げられる。これが外国投資者の中国債券市場に対する関心を高めることにつながった。そして中国もまたこれに呼応するような政策をいくつか推し進めた。中国は人民元債券をある特定の債券指数に組み入れることを特に追い求めているわけではない。しかし着実にこの方向へと推進していくことになるだろう」と指摘した。
中国人民銀行副総裁で国家外貨管理局局長の潘功勝氏は「中国の債券市場の対外開放は基本的に2つの路線から進められている。1つは国外機関の中国市場における債券発行で、こうした債券は一般的に『パンダ債』と呼ばれている。昨年年末までにこの種のパンダ債は600億元(1元は16.6円)以上発行された。もう1つは国外機関の中国債券市場への投資。ここ数年、人民銀行が市場への参入を緩和し、拡大させ、関連する制限の排除や、各種ヘッジツールや資金の国境を越えたやり取りを簡略化するといった、一連の政策を打ち出した。現在、中国債券市場に投資する国外投資家はおよそ400社あまりで、その投資額は8000億元となっている。また昨年1年間で100社以上増え、その投資額も1500億元の増加を見せた」と紹介した。(編集TG)
「人民網日本語版」2017年3月12日
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