〇11年間で視覚障害者向け「音声ガイド付映画」を645回上映
紅丹丹視覚障害者支援ボランティアセンターは、2000年に設立。当時、テレビ番組制作・放送の仕事に携わっていた鄭暁潔さんは、夫の王偉力さんとともに、テレビ番組「生命在線」を制作し、身体障害者をテーマにしたドキュメンタリーを制作していた。撮影過程で、障害者の人々は社会から理解され、受け入れられることを強烈に望むその姿に、番組制作スタッフは大きく心を揺さぶられた。番組放送後、視聴者からも大きな共感が得られた。だが、制作者は、制作費の調達が難航したため幾度となく挫折を繰り返し、障害者に対する社会の関心や支持が、まだまだ不足していることを痛感した。そこで、鄭暁潔・王偉力夫妻は、「ペンを捨てて従軍する」ことを決心、宣伝・普及を職務とするマスコミ業界から、障害者サービスの第一線へと身を転じた。
視覚障害者は、他の身体障害者とは異なり、視覚に障害がある。紅丹丹視覚障害者支援ボランティアセンターのボランティアチームは、様々な実践を試みた末、視覚障害者の基本的ニーズを満たす手段として、「音声ガイド」という方法に辿りついた。それ以来、視覚障害者とともにこの世界を観ることが、ボランティアチームの使命となった。
2005年から2016年末までに、累計645回の音声ガイド付映画が上映され、延べ5825人のボランティアが参与し、延べ1万7709人に上る視覚障害者が鑑賞した。
〇視覚障害を持つ読者に開放された「心目図書館」
2009年から、紅丹丹視覚障害者支援ボランティアセンターは、日本点字図書館が提供する、デジタル録音図書「DAISY」の制作技術に関する全面的なトレーニングを受けられるようになり、紅丹丹職員とボランティアの中心メンバーで構成された技術チームが発足した。また、デジタル図書録音ボランティアチームも発展の一途をたどっている。「心目図書館」がオープンした2011年1月29日から2016年末までに、「DAISY」デジタル図書747冊とオーディオブック141冊が完成、全国の視覚障害者に閲覧サービスを提供してきた。このようなサービスを利用した視覚障害者は、全国101の盲学校で学ぶ7293人を含む、累計延べ4万8536人に上る。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年3月16日
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