上海の算数教材が海を越えて英国へ渡ることになった。上海世紀出版集団と英国の出版社ハーパーコリンズは、2017年ロンドン・ブックフェアにおいて協力合意書を取り交わし、2017年9月に上海基礎教育算数教材を翻訳・出版する。そして今年の秋から、英国の一部の小学校では、上海で使われている小1-小6用算数教科書、教科書ドリル、教師用指導所が続々と導入される予定だ。教材は計16種類に上り、「上海掌握教学モデル」が広く推し進められる。労働報が伝えた。
英政府は2016年7月、国内の小・中・高校8千校が優れた教学教育経験を学べるよう、今後数年間で4100万英ポンド(1英ポンドは約140円)を投じ、英国の算数・数学教育の質を高める方針を発表した。この重要項目として、「上海掌握教学モデル」を推し進め、中国・英国の算数・数学教員の交流のために資金援助を行うことなどが挙がっている。
上海が2009年にPISA (経済協力開発機構=OECD加盟国を対象とした15歳児の学習到達度調査)に参加して以来、上海の基礎教育が世界中に及ぼす影響はますます拡大している。各種ルートを通じて上海の基礎教育を探ろうと試みる国は増える一方だ。そして英国もそんな国の一つで、2014年に英国と上海は、中国・英国算数・数学教員交流プロジェクトを正式に発足させ、これが両国のハイレベル人文交流体制の一部となった。中国・英国算数・数学教員交流プロジェクトは中国初の先進国の出資による、先進国との間の小・中・高校教員相互派遣プロジェクトとなった。英国と上海はそれぞれ、算数・数学教員を選抜し、相手国の学校に派遣して、短期的な教学業務を行うと同時に、専門の育成トレーニングを受ける。2014年9月から2017年1月の間に、両国合わせて400人以上の教員、教育管理担当者、専門家、研究者らが派遣され、交流活動が行われた。
上海教員の模範教学は、英国の小・中・高校に教学変革を巻き起こし、学生が学習上の進歩を得るサポートをしている。英国の多くの教員は、同プロジェクトによって、数学に対する学生の学習意欲が高まると同時に、自信や教学の素質も向上したと評価している。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年3月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:[email protected]