南極のストニントン島(写真提供:ノルウェーのクルーズ会社フッティルーテン)。
南極旅行の独特の魅力
南極の観光には、大型観光船、航海+飛行、飛行観光の3種類がある。観光客の90%は大型観光船の旅を選ぶ。観光船による南極の旅のうち、最も人気なのが南極半島を巡るツアー。その他、フォークランド諸島・サウスジョージア島・南極半島を巡るツアー、南極圏を通過するツアーなどもある。南極点に向かったり、徒歩で南極を旅する人は飛行観光を選ぶ。
初めて南極旅行に行く人はまず、定番である南極半島を巡るツアーを選ぶことが多い。周総経理によると、毎年、この旅を選ぶ人が南極観光に行く人の50%以上を占めている。通常10日間ほどの旅で、美しい景色が広がる南極半島を巡り、ペンギンやアザラシ、クジラ、海鳥などを鑑賞したり、カヤック、極地キャンプ、ハイキングなどのアウトドアスポーツを楽しんだりする。
残すのは足跡だけ、持ち帰るのは思い出だけ
中国では南極の観光が飛躍的に発展しており、その観光客数が増加しているため、環境に悪影響を及ぼすことはないのかと懸念する声も上がっている。
その点、周総経理は、「中国の南極観光の機構は現在、ほぼ全てIAATOの組織内にあり、その規則を順守しなければならない。IAATOは南極の環境を保護するための規則をたくさん制定している。例えば、1年間に南極に行く観光客数や一度に南極の諸島に上陸する人の数に制限を設けている」説明する。
さらに、「観光客には南極の環境保護に関する知識のほか、南極の生態環境を守るために、ペンギンからは5メートル以上離れて観察しなければならないことや、船から降りて上陸し船に戻る旅に、靴底を掃除しなければならないことなどを説明している」という。
「足跡以外は何も現地に残すことができないし、思い出以外は何も持ち帰ることはできない」という環境保護観念が、中国人観光客一人ひとりの心に刻まれているということだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年3月21日
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