日本製のスマートフォンの代表的な存在であるシャープのスマートフォンは以前に中国でも一時人気を博した。そんなシャープは今月20日、公式微博(ウェイボー)アカウントで中国にスマートフォンを再投入することを明らかにした。証券日報が報じた。
ここまでのところ、長きにわたりシャープのスマートフォンというと、中国では「負け組」、「悪循環に陥った」、「人員削減」などのニュースが目立った。しかし、7ヶ月前に転機が訪れ、電子機器受託製造サービス(EMS)大手の鴻海精密工業(富士康の親会社)がシャープに3888億円の出資を行い、約66%の株式を獲得しただけでなく、シャープブランドの実質的な運営権も獲得した。
アナリスト「シャープの中国における成功は難しい」
今年でその創立から105年目を迎えたシャープは、家電や液晶、スマートフォンなど多くの業務をカバーしている。シャープのスマートフォンは、業界では「元祖美形携帯」と言われているガラケーの905SHやアクオスシリーズなどが、女性に大人気となった。
しかし、アップルが発売したスマートフォンが大ブームを起こしたのを背景に、2008年に中国に進出したシャープのスマートフォンは伸び悩み、この数年間は新機種の投入も全く無く、ひっそりと中国から撤退したかのような状態だった。そして、シャープのスマートフォンは「中国では負け組」、「巨額の赤字を出し悪循環に」、「大規模リストラ」などのニュースが中国で次々と報じられ、ついに16年に上記の買収劇が生じた。
シャープは長年、経営難に陥り、12年には倒産の危機にまで立たされた。15年3月期の決算では、純損失2223億円を計上した。そして、16年3月期決算では、営業損失が前の期の約481億円から1620億円に激増し、純損失が前の期の2223億円から2560億円に増加した。
今回のシャープの中国市場再参入に当たり、中興通訊の元副総裁である、中国のスマートフォンメーカー酷派の海外事業を担当する羅忠生・最高経営責任者(CEO)が、そのスマートフォンの研究開発やサプライチェーン、ルート、ブランドなどの業務を担う。
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