中国教育部(省)が公表した最新統計によると、2016年、中国の外国人留学生が初めて44万人を突破した。12年と比べると4万5000人増加している。うち、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国からの留学生が10年の約5万人から16年には8万人以上に増加した。中国で学び、人生の夢を実現しようとする東南アジアの学生が増加している。人民日報が報じた。
中国語を勉強して「中国に留学」することが目標のタイの子供たち
タイ南部のプラチュワップキーリーカン県にある私立ロイヤルスクールで学ぶ子供たちのほとんどは、貧しい家庭の子供で、同校は授業料も食費、寮費も無料だ。
同校の高校生らは、必修科目として、5つの外国語から1つを選ぶことができるが、中国語を選ぶ学生が約4割を占め、その割合は右肩上がりとなっている。中国語を学ぶ子供たちの目標は、「中国語を勉強して、奨学金をもらい、中国に留学する」だ。
近年、中国は政府の奨学金の規模を拡大している。16年、183ヶ国から来た学生4万9000人が中国政府の奨学金を受給した。中国の外国人留学生の11%を占める。奨学金は、主に、周辺国や「一帯一路」(the belt and road)の沿線国から来た学生が受給している。中国政府の奨学金のほか、孔子学院の奨学金や中国各省・市政府の奨学金、大学の奨学金などもあり、東南アジアの貧しい家庭の子供たちが「中国に留学する」という夢を実現するのに一役買っている。
中国の発展を受け専門知識を学ぶ留学生が増加
以前は中国に来る留学生の目的は「中国語の勉強」が主だったが、今は専門知識を学ぶためにやって来る留学生が日に日に増加している。教育部の統計によると、16年、中国で学歴教育を受けた留学生は約21万人と、前年比で13.62%増となり、「中国語学習がメーン」という構図にピリオドを打ち、さまざま学科を専攻するようになった。統計によると、16年、中国語を学ぶ留学生は全体の38.2%で、12年比で15.3ポイント減少した。多くの留学生が中国語以外の学部を専攻するようになり、その数が最も多いのは、上から順に、西洋医学、工学、経済、管理。
中国の経済的地位が高まるにつれ、中国で経済や貿易を専門に学ぶ留学生が増加している。マレーシア人留学生同窓会の会長を務める莫沢林さんは、「マレーシアの学生は、中国をめぐる『チャンス』を掴まなければならない。中国についてよく知っているほど、個人のキャリアを伸ばすうえでの優位性も大きくなる」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年4月15日
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