中国人民銀行(中央銀行)の管轄下にある中国決済清算協会はこのほど、報告書「中国決済清算産業運営報告(2017年)」を発表した。それによると、2016年に全国で処理された非現金決済業務は1251億1100万件、金額にして3687兆2400億元(1元は約16.2円)に上り、件数は前年比32.64%、金額は同6.91%、それぞれ増加したという。世界の比較可能なデータと比べると、昨年の中国の非現金決済業務量は世界全体の22.12%を占め、増加率は世界平均の4倍以上だったことがわかる。「北京日報」が伝えた。
同報告書は、「中国の決済清算産業の発展は急速で、業務量の伸びは世界一」と記す。また、「中国のインターネット決済やモバイル決済を含む新興決済業務が急速な伸びを維持している。そのうち、ネット決済の分野をみると、16年の国内商業銀行が処理したネット決済業務は461億7800万件、金額は2084兆9500億元で、件数は同26.96%増加、金額は同3.31%増加だった。銀行以外の決済機関が処理したネット決済業務は663億3千万件、金額は54兆2500億元で、件数は同98.60%増加、金額は同124.27%増加だった」という。
同報告書によると、モバイル決済産業が引き続き急速な発展を遂げ、爆発的な伸びを達成した。16年の国内商業銀行が処理したモバイル決済業務は257億1千万件、金額は157兆5500億元で、件数は同85.82%増加、金額は同45.59%増加した。
同報告書は、「2016年はP2P(ピアツーピア)ネットローン産業がルールへの適合やモデル転換、再編や統合を進め、産業全体が好転し、良好な発展傾向を示した。データをみると、P2Pの通年の取引額は2兆8千億元を超えて、同137.59%増加した。これと同時に、問題あるプラットフォームは938ヶ所となり、同18.86%減少した」と伝える。
人民銀の范一飛副総裁はこのほど2017年の決済清算業務をめぐるテレビ電話会議に出席した際、「決済産業の局面は改革革新の中で調整を加速させ、政府の監督管理業務に対しより高い要求をつきつけるようになった。決済分野でのルールに合致しているかどうかのリスク、操作をめぐるリスク、経営をめぐるリスク、業務の連続性に関連したリスクといった各種リスク要因は軽視できないもので、以前からあるリスクをはっきり認識すると同時に新しいリスクも把握する必要がある」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年5月1日
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