「安倍政権は改憲推進の過程で、過半数の国民の同意を得ることがずっとできずにいた。最近、朝鮮半島情勢の緊張に加え、日本が緊迫した雰囲気の誇張に力を入れていることで、改憲支持の国民が増えている。こうした中、安倍氏は改憲問題について国民投票を行う場合、支持率はすでに過半数に接近、さらには越えているかもしれないと考え、自信に満ちている」と、外交学院国際関係研究所の周永生教授は語る。
日本メディアはこのほど、4月末の世論調査結果を発表した。報道によると、改憲を「必要」または「どちらかといえば必要」とする改憲派は60%、「どちらかといえば必要ない」を含め、必要ないとする護憲派は37%だった。
日本経済の持続的回復も安倍氏を勢いづけている。4月末発表の経済指標はいずれも好転した。全国消費者物価指数は3カ月連続のプラス、有効求人倍率は1990年以来の高水準、小売業販売額は予想を上回り、工業生産は一時鈍化した。日銀が2日公表した政策決定会合議事要旨によると、政策委員会は日本経済について、緩やかな回復基調を続けており、今後緩やかな拡大に転じる可能性が高いとの認識を示した。日銀が日本経済に対して「拡大」との見解を示すのは2008年3月以来であり、回復の力が蓄えられつつあり、追加刺激は不要と確信していることを示唆するものだ。
■1回で実現を切望
実際には、すでに2016年7月に改憲草案を国会に提出する条件が整っていたのに、安倍政権が遅々として行動に移さなかったのはなぜか。
「民意がずっと最大の障害だった。民衆は安倍政権が完全に期待に背き、憲法を余りに『右』に改めることを恐れている」と周氏は指摘する。「過半数の支持を得られないのなら、たとえ国会発議を行っても、国民投票で承認を得られない。また、再度国民投票にかけたくても、少なくとも数年後になる。そのため安倍氏は時勢をよく推し量り、慎重に事を運ばなければならない」。
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