10億元(1元は約16.2円)。これは網易伝媒が優れたコンテンツの争奪戦で提示した「値段」だ。網易はこのほど、専門の環境整備ファンドに10億元を投入し、傘下のプラットフォーム・網易号のためにオリジナルコンテンツを制作する制作者を支援すると発表した。騰訊(テンセント)も「芒種計画2.0」で同じようにコンテンツ制作者に10億元の補助金と2億元の投資ファンドを提供するとしている。阿里巴巴(アリババ)系の阿里文娯集団傘下の「大魚号」は、現金20億元を提供するという。このように、大手コンテンツプラットフォームによるコンテンツ制作者の奪い合いが白熱している。「経済日報」が伝えた。
コンテンツプラットフォームの熱意は理解できる。網易の楊彬彬副編集長は、「網易号に登録した20万のコンテンツ制作者が作った内容が網易のニュース端末の閲覧量の80%をカバーし、一日あたりフロー数は最高で10億件に達する。百度の『百家号』の20万のコンテンツ制作者、『大魚号』の30万、今日頭条の『頭条号』の44万などもそうで、プラットフォーム側にとって、オリジナルコンテンツ制作者は巨大なフローを意味しており、プラットフォーム上のユーザーのロイヤリティ維持の役割も果たしている」と話す。
コンテンツ制作者側にとってみれば、どのプラットフォームでコンテンツを公開するかを選ぶ際、単に補助金の金額をみるだけでなく、コンテンツ争奪戦の背後でプラットフォームの技術力や総合的な環境を厳しく選択することになる。
技術面でいえば、機械学習アルゴリズムとユーザーの好みに特化したおすすめ機能が各社ともに力を入れる重点だ。捜狐ニュースの顧客端末は「ユーザーのプロファイリング」に基づいて、ユーザーの閲覧習慣や嗜好を深く掘り下げ、ユーザー個々人向けにアレンジした閲覧体験を提供する。また技術によってより公平な評価・おすすめメカニズムが提供されるという。楊副編集長は、「網易は網易号に指数の概念を導入し、健全度、相互連動度、専門度、活躍度、オリジナル度という5つのポイントで文章に対して系統的かつ自動的に点数をつけており、これを土台としてさまざまな評価のアカウントにそれぞれ対応した公開戦略とおすすめ戦略を採っている」と話す。また技術面以外では、コンテンツ提供者はプラットフォームと深い協力を展開できる能力を重視し、補助金と広告のほか、EC企業を含むより多くの収益モデルを求める。果殻網の創業者は、「弊社はユーザーのためにより多くの可能性を開発しようとしている。網易号や企鵝号でユーザーに対する商業的開発を行うことができれば、補助金よりもずっと価値のあるものになる」と話す。
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