データをみると、今年は全国で940万人が大学受験に挑戦し、「受験経済」産業に直接関わった消費者の規模は3千万人に迫った。「工人日報」が伝えた。
2017年の大学受験は幕を下ろしたが、受験に関わるさまざまな出来事はまだ続いており、「ポスト大学受験経済」などと呼ばれる大学受験後の消費ブームが続いている。受験生と関わりの深い外食、旅行、補習などのサービスは希少資源となり、海外旅行、自動車学校、同級生との宴会も「セット」の一部で、「時期限定」の大学受験後の商品やサービスがめぐりめぐって新たな変化をみせ、ますます多くの商店や企業がこうした変化の中で絶えず新たな商機を探っている。
▽ある高校教員の謝恩会の記憶
周淑華さんは江蘇省から浙江省にかけての地域の重点高校で国語を教える教員だ。1990年代初めから現在まで、国内でも宴会の習慣が盛んなこの地域で、「大学受験をめぐる宴」の移り変わりをみてきた。
周さんは、「90年代初めに働き始めた頃は、ちょうど謝恩会が盛んになり始めた時期だった。当時は大学生の数が少なく、大学に合格するということは立派な仕事と都市の戸籍を手に入れることを意味していた。当時の謝恩会は一般の家庭でもそれほど負担にならないものだった」と振り返る。
だが2000年以降、大学が入学定員を拡大し、合格率が上昇を続けると、謝恩会は見栄を競うような豪華なものになっていったという。
謝恩会の「標準装備」をそろえると、価格は1千元を下らない。一般的な謝恩会でも、アルコールや出席者に配るキャンディを準備しなければならず、出席者側もご祝儀を用意する必要がある。周さんは、「このような(豪華な)謝恩会は出席者にとってだんだん面倒くさいものになっていった」と話す。
だが周さんは、長年流行した謝恩会がここ2年ほどで徐々に下火になってきたことにホッとしているという。その理由として、「1つは『8項規定』が打ち出されたこと、もう1つは大学生が増えて珍しくなくなったことがある」という。
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