アプリケーション開発企業にとって、その情勢がますますシビアになりつつある。第三者プラットフォーム・ASO 100がまとめたデータによると、6月に入り、アップル社の中国版アップストアで10万4300点のアプリが削除され、15日にはさらに2万2200点も削除、その半数以上がゲームアプリとなっている。「証券日報」が伝えた。
削除された中には有名開発企業のアプリや人気商品も少なくない。ASO 100の統計では、ジョシュア・ナッシュ氏の手がけた「モニュメント・バレー2」、レゴ社の複数のゲームも中国エリアで削除されたという。中国の開発企業のアプリも例外でなく、網易の「貂蝉的移動城堡」、Tap4Funの「部落征服」、四三九九の「火線精英」なども軒並み削除対象となり、騰訊(テンセント)の「Timi Run Everyday」なども一時的に削除の対象になった。
アップルは、「最も優良なアプリとゲームの提供とユーザーのセキュリティを保障するために、アップストアで作動しないアプリや古くなったアプリ、審査規定に合致しないアプリを選別して削除していく」とのコメントを発表した。
フリーの開発者は、「アップルのシステムは審査が厳しくて、アプリを更新したりバグを修正したりするたびに、再審査を受けなければならない。そこでみんなで審査を回避する方法を生み出した。業界内では『ホットフィックス』と呼ばれているやり方だ。ユーザーがアプリを開くと、修正版をダウンロードしてください、ごく小さな修正ですとのメッセージが出てくる。これだとアップルの公式ストアを介さずに更新ができる。これが『ホットフィックス』だ」と話す。
開発者がホットフィックスを選ぶ主な原因は、アップルの審査が厳格で時間が相当かかることにある。同開発者は、「アップルの審査時間は非常に長く、運がよければ大体1週間から2週間だが、運が悪ければ何回も審査をやり直すことになる。今はインターネットがこれほど急速に発展しており、審査に通るのを待っていたら、遅すぎるかもしれないのだ」と説明する。
また同開発者は、「アップルがセキュリティを考慮して、こうした措置を執るのは理解できるが、十把一絡げのやり方には反感を覚える」と率直に話す。
アップルはこうした意見に対し、「2016年6月より、アップルは審査の革新を進め、審査にかかる時間を最大限短縮することを宣言している。現在、約50%のアプリは24時間以内に審査が完了し、90%は48時間以内に完了させている」とコメントしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年6月28日
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