ドイツのコール元首相が少し前に逝去した。親しい友人のユンケル欧州委員長は追悼の場で「誰もが第2次大戦の傷痕を癒すためのコール氏のたゆまぬ努力に深い敬意を抱くが、彼が涙を流すのを見たことがあるのは私だけかも知れない。その日、われわれは東南ヨーロッパ諸国のEU加盟を最終決定した。コール氏はその時『私の人生で最も素晴らしい日だ。ドイツ首相として、自国が欧州にこれほど甚大な災禍をもたらした後、ついに欧州団結を自ら推し進める日を迎えたからだ』と涙を浮かべて言った」と、しみじみと思い起こした。「コール氏の涙に困惑する人はその場にいなかった。同じように欧州にとって最も素晴らしい時の1つだったからだ」。
コール氏の涙には、歴史に対する誠実さも、一人の政治家としての未来を開く責任感もある。これによって人々は、第2次大戦後ドイツが再び国際社会に認められた理由をより良く理解できるかもしれない。今年早い時期に東京・新宿中央公園で行われた安倍政権の「憲法改正」に反対するデモで、日本の若者が掲げたスローガン「変えるべきは憲法ではなく政治だ」も想起される。どう歴史を認識し、未来を迎えるかという鍵を握る問題において、日本の政治家が早急に責任感を示し、変わるべきであるのは確かだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年7月7日
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