中国電子情報産業発展研究院の樊会文副院長は、記者のインタビューに応じた際に、「中国は世界各国と同じく、ビッグデータの発展で初期段階にある。中国はデータ収集・応用に秀でている。しかしデータ処理・分析の技術とツールでは、いまだ先進国との間に大きな差が存在する」と話した。経済日報が伝えた。
中国工業・情報化部(省)賽迪研究院ソフト研究所の潘文所長は、「中国のビッグデータの世界への貢献は、主に3つある」と説明し、以下の三点を挙げた。(1)ビッグデータの革新的な応用(特に消費面)。(2)IT企業、ベンチャー企業が技術革新をけん引し、特に音声認識、画像理解、テキスト発掘などのスター企業の登場。(3)中国はすでにデータの生成・蓄積量が最大の、データの種類が最も豊富な国の一つになっている点。
アップルは米国でモバイル決済を長年に渡り展開してきたが、大きな成果を手にしていない。中国ではレストラン、スーパー、さらに野菜市場の屋台でもモバイル決済が利用できる。公式データによると、中国の2016年のモバイル決済規模は、米国の50倍に及ぶ。世界各国と比べ、中国はビッグデータの規模で上位につけている。中国で地域を跨ぎインターネットデータセンター事業を展開する企業は295社に達する。工業・情報化部(省)情報化とソフトサービス業司の李冠宇副司長は、「中国のネットユーザー数は7億人を上回り、携帯電話利用者数は13億人を突破し、いずれも世界最多となっている。中国はデータ生成・蓄積量が世界最大の、種類が最も豊富な国の一つだ」と指摘した。
運満満研究院の徐強院長は、「各国のビッグデータの長所は異なっており、現時点ではどこが特に優れていると判断することはできない。例えば日本は医療・交通面に強く、欧州はデータ保護で先頭を走っており、シンガポールは電子行政で抜きん出ている。ビッグデータコア技術で先頭を行く米国であっても、スマート物流やモバイル決済などの垂直応用分野では中国に劣る」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年7月11日
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