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人民網日本語版>>経済

中国漫画アニメ企業 ビジネスモデル確立はこれから (2)

人民網日本語版 2017年07月18日10:42

だが今ある漫画アニメ企業の多くは持ちこたえることができないとみられる。業界関係者によると、大人向けの漫画アニメ産業にはまだこれといったビジネスモデルがなく、愛奇芸などの放送プラットフォームが有料視聴などのモデルを試行し始めたとはいえ、収入はまだ少なく、漫画アニメ産業全体の投資コストを回収するにはほど遠い。3年前には資本が大量に流入したが、その時の資金はほぼ使い尽くし、引き続き有効なビジネスモデルが見つけられなければ、資本がこの分野にさらさらと流れ込んでくることはあり得ず、やがて多くの企業が会社整理という事態に直面することになる可能性がある。

▽創作と商業化を平行

こうした状況の中、新たな立て役者として登場した漫画アニメコンテンツ制作会社の麦萌は、業界が資本の冬を迎える中で1億元(1元は約16.6円)を超える融資を獲得し、業界の流れとは逆に日本市場に進出し、人々を大いに驚かせた。麦萌の経験を総括すると、主に2つの点が特筆される。1つは商業化された運営を重視していること、もう1つは日本の漫画市場においてメディアが移り変わる際の空白期間をうまくつかまえたことだ。

現在の漫画アニメ作品の開発それ自体ではそれほど稼げるわけではなく、多くの作品は長い蓄積期を経て大型IPに成長した後、再び川下産業チェーンの開発を通じて利益を達成するというコースをたどらなければならない。同時に、多くの漫画アニメ企業は作品の創作にばかりかまけて、広告会社との協力をおろそかにしてきたため、広告料などのすぐに手に入る収入が極めて少なく、いつ入るかわからない長期的な収入を待つしかない。麦萌はこうした現状を変えようとしている。

麦萌は2016年8月に商業化をスタートし、広告会社との協力を積極的に進め、その年の終わりには営業収入が1700万元に達し、そのうち70%は広告フローからの収入だった。コンテンツ制作会社としては、広告フローからの収入だけでは足りない。創業者の孫于■(品の口が水)氏によると、「麦萌は漫画コンテンツの中でより多くより創意に富みより面白いブランド広告を打っていきたい。今年の重点はネイティブ広告の発展を推進することで、得られた利益は漫画家たちと分配していきたい」という。

大手広告代理店の英WPPグループの李倩玲・前中華圏最高経営責任者(CEO)は、「漫画アニメ産業の広告収入が少ない大きな原因は、昔からある企業の多くで広告に関する意志決定を行う人々の年齢層が高く、漫画アニメ産業を理解していないことにある。これと同時に、意志決定者たちは漫画アニメ産業の受け手は年齢が若く、消費力が低いとみているが、こうした見方は正しくない。実際、現在の漫画アニメ産業のコンテンツは大人向けに変わり始めており、大量の1980年代生まれ(80後)の人々がすでに漫画アニメ産業の受け手になっている。同時に、漫画アニメ産業の主要な受け手である90年代生まれ(90後)や95年以降生まれ(95後)には、消費力が非常に高い人もおり、次世代のクラスターとして、消費の概念はより開放的だ。大手企業の広告の意志決定者が漫画アニメの受け手たちを軽く見るなら、巨大な鉱脈を見逃すことになるのは明らかだ」と話す。


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