「客室は瞬く間に予約で埋まった!」と話すのは、江西省靖安県中源郷にある「農家楽(田舎暮らし体験宿泊)」オーナーの陳忱さんだ。陳さんによると、20室以上の客室はすべて連日満室で、しばらくは予約可能な部屋は皆無だという。
雲陽山、白雲峰、西嶺梯田といった観光地のある靖安県中源郷の森林カバー率は86%に達し、夏の平均気温は25℃前後。リタイア後のレジャー旅行が現地の売りとなっており、毎年夏には、多くの中高年観光客を惹きつけている。
だが、中源郷の「農家楽」の若者に対する吸引力は限度がある。李発根さんは、「若い人には刺激が必要だ。中高年の人々は毎日、小さな農家の敷地内をぶらぶら散歩するか、宿泊客が数人集まってトランプで遊び、のんびり雑談して過ごす。だが、若い人は、涼しさと熱い刺激の両方を求める」との見方を示した。
中源郷から110キロメートルほど離れた南昌市湾里区は、若い人を大々的に誘致している。ここで開催されるビール祭りでは、外国人楽団による歌とダンス、素晴らしい雑技、ユーモアにあふれた漫才などのパフォーマンスが次々と上演され、ヒートアップした雰囲気に包まれる。観客は、都市から車を走らせ駆けつけてきた若い人ばかりだ。
湾里区で「農家楽」を営む符火根さんは、毎日300人以上の観光客を受け入れている。彼は、「若い人を誘致するため、湾里区からすぐ近くのところで音楽祭やビール祭りなどの流行イベントが催されている。昼間はあちこちで遊び、夜は農家で田舎暮らしを体験して夕食を楽しむ、あるいは素晴らしいパフォーマンスを鑑賞する。これこそが、若者の夏だ!」と話した。
江西省社会科学院経済研究所の麻智輝所長は、「さまざまな『避暑経済』の大ヒットは、消費者の避暑に対する需要が絶えずグレードアップし続け、多様化の傾向にあることを反映している。地方政府は、産業面でのリードをしっかりと行い、商店が市場のニーズや変化を見逃さず、自分たちにとって強みとなっている資源を十分に活用し、優れた品質の『避暑製品』や『避暑サービス』を開発し、さらに一歩進んで『避暑経済』の中に眠っている大きなビジネスチャンスを発掘できるよう支援すべきだ」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年8月8日
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