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人民網日本語版>>経済

日本の経済学者「中国人のお金はどこから?」 (2)

人民網日本語版 2017年08月29日13:40

三つのポイント

中国は現在、西洋の先進国との競争において、優勢、劣勢、どちらに立っているのだろう?

陳氏は、米国で2番目に大きな都市・テキサス州で暮らした経験を持つ。同州は中国・四川省よりも大きい。当時、貨物列車だけで、客車はなかったため、都市旅客鉄道を建設していくつかの主要都市と結ぶという案が出た。しかし、住民投票が20年行われているものの、未だに実現には至っていない。

その理由は何なのだろう?それは、資本主義制度では、利益相反が生じるからだ。例えば、鉄道ができれば、それを利用する人が増え、そのために利益が減ってしまう航空会社が不快感を示す。また、鉄道に乗れば、日帰りで移動することができ、そのために売り上げが落ちてしまうホテル業も不快感を示す。騒音が増えるほか、不動産の価値も下がるため、沿線の住民も不快感を示す。少し離れた所に住む住民は、不動産価値が上がるため喜ぶものの、離れ過ぎていると住民は、「自分とは関係がない。なぜ納税しなければならないのか?」と感じるものだ。そのため、西洋諸国で鉄道や高速鉄道を建設する際は、線路や駅を設置する場所が問題となる。

政府主導で、短期間で世界最長の高速鉄道を有する国にできるのは中国だけだ。米国や英国を含む多くの国が中国に学んで高速鉄道を建設したいと思っていながら、制度が足かせとなっている。インドでは、土地が「私有」であるため、立ち退きが難しい。米国やドイツでは利益相反が問題となる。そのため、中国は「社会主義」という大きなメリットがある。このスタイルは、西洋の制度下の「分業+市場取引」に勝っている。

2つ目のポイントは「ニューヨークタイム」の調査の結果だ。同紙の「米国はテクノロジーはトップレベルなのに、中国の発展が米国より早いのはなぜなのだろう?」という質問に、この調査は答えている。

スティーブ・ジョブズ氏は開発したiPhoneをカギと一緒にポケットに入れていたため、プラスチックのスクリーンに傷がついてしまった。発売を翌月に控えていたため、ジョブズ氏はスクリーンをガラスに変えることにした。会議でそれを聞いた副総裁は慌てふためき、会議も終わらないうちに空港に行って中国の深センに向かった。それはなぜだろう?米国では、スタッフを集めるだけでも9ヶ月かかる。米国人は週末に必ず休み、スポーツの試合観戦を楽しむ。一方、中国人なら、管理職の電話一つで従業員が24時間以内に出社する。深センは産業が集まり、世界最強の加工拠点となっているため、部品やネジ、レジスタなどが全て近くで調達できる。


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