地域ごとに実験、「分業+取引」に社会の協力が中国の成功の理由
中国の経験が世界に与える影響には、他の国の人も早くから気付いていた。一方、中国の経済学者のほとんどは、中国にも中国特有の問題があり、全ての問題が西洋のスタイルに学ぶことで解決できると考えるのは間違っているとの見方を示している。世界の発展は不均衡で、各国の国情も違う。そのため、発展へ向かう独自の道を歩まなければならない。中国には2000年の統一の歴史と言語がある。そして、優秀な政府要人がいる。そのため、世界の競争において、西洋に劣らない制度を誇る。この意味において、中国スタイルは、「分業+取引」に社会の協力を加えた斬新な方法となっている。
社会の安定とイノベーションを両立するというバイナリープランも、中国特有の経験だ。そして、中国の改革開放(78年)実施も、ラテンアメリカや東ヨーロッパ諸国が西洋に対して全面的に開放しているにもかかわらず、西洋はそれらの国に対して開放していないという状況とは異なる。
中国は、選択的に開放を行っている。中国はたくさんの改革を実施しており、包産到戸(各農家が生産を請け負うこと)、深セン特区、経済特区、国有企業改革などは全て、各地域ごとに試験を行っている。中国は事後承認で、安徽省の農村がうまくやっていれば他の省が自然とそれに倣い、政府が総括し、最後に法律を作り、経験を総括する。そのため、中国が歩む発展の道は、一律処理の発展の道を歩む西洋に勝っているといえる。
中国の改革の成果は、輸出主導の成功や外貨準備高の増加を促進しただけでなく、技術の高度化も促進した。これらは実際には日本が歩んだ道で、中国の成功の本当の秘訣は、経済学者のアダム・スミスが論じた「分業+市場」を超えた、社会を調和させる道を歩んだことだ。そして、地域ごとに実験を行うという斬新な方法を打ち出した。そのようにして初めて、事実に基づいて正しく行動し、状況に応じた策を講じることができる。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月29日
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