中国研究会が29日夜、国際貿易投資研究所会議室において開催された。国際貿易投資研究所の研究主幹を務める著名な経済学者の江原規由氏が、このほど訪れたカザフスタン・アスタナ国際博覧会について、参加者に紹介した。人民網が伝えた。
江原氏の談話内容は次の通り。
「中国要素は世界中に広がり続けている。最近開催された国際博覧会においても、中国要素は急速に増加しており、今後は、中国要素がないと国際博覧会の開催は不可能となるかもしれない。国際博覧会が体現するのはソフトパワーであり、中国は国際博覧会への参加を通じて、自身のソフトパワーを高めている。『一帯一路』(the Belt and Road)イニシアティブ自体も、中国の世界経済におけるソフトパワーとなる可能性を備えている」。
「アスタナの都市建設には、中国要素が随所に見受けられた。だが、実は、アスタナという都市には、もともと日本の要素が満ち溢れていて当然なのだ。なぜなら、1997年の遷都の折に、都市計画の国際入札を行い、日本建築界の大家として有名な黒川紀章氏の設計が落札された。だが、その後大きな変化が生じ、今では街中で日本の要素を感じることはほとんどない」。
「銀行で現地通貨に両替する際に、最初に米ドルを出した。だが、紙幣があまりにも古ぼけていたため、銀行の係員から、これでは両替できないと言われた。仕方なく、人民元と日本円の二種類の通貨をポケットから取り出した。すると、その係員はニッコリと微笑み、人民元を受け取った。このことから、私は人民元のパワーの強大さをしみじみと実感した」と江原氏は現地で自ら体験したことを紹介した。
アスタナ国際博覧会中国館では、高速鉄道模擬運転体験コーナーが設けられていた。この模擬運転の始発は西安、終点はアスタナ国際博覧会会場となっていた。江原氏も模擬運転に挑戦し、運転中に速度を少し下げようとしたが、それができず、列車は終点まで高速運転を続けたという。
江原氏は今回、ザルバエフ大学にも見学に行った。2013年9月、習近平国家主席が同校で重要な講演を行い、『シルクロード経済帯』の共同建設を提唱した。江原氏は、習主席の演説した現場で写真を撮影しながら、その当時の状況に思いを馳せ、感慨にふけったという。
日本総合研究所調査部マクロ経済研究センター主任研究員の佐野淳也氏は、研究会において、地域振興政策としての「一帯一路」イニシアティブについて紹介した。麗澤大学外国語学部の梶田幸雄教授は、中国企業の海外投資と人材育成をめぐる状況について紹介した。これら3人の専門家は、現場で参加者からの質問に答え、とても和やかな雰囲気となっていた。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年8月31日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn