2016年3月28日  
 

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自殺社会と隣り合わせの日本

人民網日本語版 2016年03月28日08:59

毎年3月は日本の自殺対策強化月間である。「誰も自殺に追い込まれることのない社会の早期実現」を目的とした「自殺対策基本法」の改正案が3月22日に衆議院を通過した。改正案は各都道府県と市町村に対して施策を策定し、自殺者が直面する問題について調査研究、情報の収集、整理、分析及び提供を推進することで必要に応じて対処するよう義務付けている。

統計によると、自殺率が高い日本においては1998年から14年連続で毎年3万人以上の自殺者を出している。これは交通事故の5倍にあたり、自殺未遂者に至っては自殺者の人数の10倍にも及ぶ人数で、日本の自殺率は米国の2倍、英国の3倍にあたり先進国においては一番高い。

日本が2006年に制定した「自殺対策基本法」では、国および地方公共体が自殺問題に関する情報の収集と分析を強化し、自殺対策を総合的に推進して、自殺の防止を図り、あわせて自殺者及び自殺未遂者の親族等に対する支援の充実を図るとしている。2007年には自殺予防を目的とした「自殺総合対策大網」が制定され、全国共通24時間ホットラインを電話とネットで開設し、自殺予防の相談窓口を設けた。日本政府が毎年発表している自殺に関する状況を分析した白書によると自殺は主にメンタルヘルス、金融、家族、職場やキャンパス対人関係などの問題により起因している。それに対し、厚生労働省、内閣府、金融庁、文部科学省、警察庁など関係各庁はそれぞれ相談窓口を開設し、専門的な相談サービスを行なっている。

2010年からは自殺で死亡した人の数は6年連続で減少している。警察庁並びに内閣府の統計によると、2015年における全国の自殺死亡者数は2万4千人とピークである2003年の3万4千人より1万人近く減少しており、40歳~60歳の年齢層における自殺率は大きな減少が見られる。特にここ数年の景気の回復に伴い、増加の一途を辿る中年男性の自殺死亡者数が緩和傾向にあるが、日本においては依然として1日66人が自殺により死亡している。


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