世界保健機関(WHO)は4日、初めて自殺に関する報告書を発表した。報告書によると、世界で毎年80万人が自殺している。つまり、世界のどこかで40秒に1人が自ら命を絶っていることになる。WHOは、「自殺防止のための取り組みには、もはや一刻の猶予も許されない」と訴えている。中国新聞社が伝えた。
自殺は、世界共通の重大な公衆衛生問題の一つと見なされている。WHO報告書は、世界のほとんどの国・地域をカバーしている。自殺者のうち、50歳以上の人が圧倒的多数を占めるが、15歳から29歳の青年層の自殺もかなり大きな割合を占めている。
報告書によると、2012年、高所得国の自殺率がやや高かったが、中・低所得国の人口は、高所得国をはるかに上回っていることから、中・低所得国の自殺者数は、世界全体の4分の3を占めた。自殺率が最高だったのは、南米のガイアナ共和国で、10万人あたりの自殺者は44.2人に上った。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は、自殺問題をさらに重視すべきと国際社会に訴え、「自殺について語ることは、社会でタブー視されていたため、この問題は長い間なおざりにされてきた」と指摘した。WHO精神保健・薬物乱用部ディレクターのシェカー・サクセナ氏によると、自殺は予防が可能という。
世間では長い間、自殺は精神疾患と関係が深いと認識されていたことから、自殺願望を持っている人は、自ら外部に助けを求めることが難しかった。ハリウッドの有名映画スター、ロビン・ウィリアムズが少し前に自殺したことで、各界は、再び自殺に注目するようになった。