中国航天科工集団第二研究院が発表した情報によると、同院第203研究所レーダー高度ルビジウム測定器が検収に合格した。衛星「海洋2号」は初めてルビジウム原始時計を採用。それにより年平均高度誤差は理論上、ミリメートル級まで正確になり、1桁以上の改善となる。新華社が伝えた。
海洋2号は中国初の海洋動力環境観測衛星で、全世界の観測能力を備えている。また気象による影響を受けないマイクロ波観測機能を備え、中国の海洋衛星は初めてセンチメートル級軌道決定精度を手にした。24時間・全天候で貴重な海洋動力環境データを入手できる。これまで海洋2号A星はGPS水晶発振を採用しており、リアルタイムで発振の精度を調整していた。発振がGPS信号を失えば、測量中に信号が途絶える可能性があり、衛星の測量結果の信頼性が大きく低下する。
専門家によると、海洋衛星のルビジウム原始時計技術・設計は、北斗ルビジウム原子時計のデザインを踏襲した。北斗衛星は成熟した製品であり、新製品の品質リスクを下げることができる。以前は水晶発振を採用しており、同一エリアで海面を測量した場合の年平均高度誤差は、数センチメートル以内だった。ルビジウム時計を採用すれば、これは理論上ミリメートル級に向上することになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年9月20日
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