中国では、「国慶節(建国記念日、10月1日)」の大型連休が終わったばかりだ。一部の国々にとって、中国のこの連休は極めて大きな意味を持っている。米NBCの財経チャンネルはこのほど、「中国人観光客の旅行・消費の新嗜好」と題する文章において、「600万人にのぼる中国人観光客が、先週の国慶節連休中に海外旅行に出かけた。ロンドンやパリのような伝統的な人気旅行目的地にとっては、まるで『ビッグボーナス』のような経済効果がもたらされた」と報じた。環球網が伝えた。
中国人観光客の好みを理解するために、文章では、彼らの今年の旅行情勢が分析された。その分析によると、ドイツの旅行予約サイト「トリバゴ」の統計データから、彼らに人気の海外旅行目的地のうち80%はアジアに集中しており、人気の旅行目的地トップ5のうち、ヨーロッパの都市はパリだけで、残りはアジアの都市(香港地区、東京、大阪、バンコク)が占めていたことがわかった。
また、中国人観光客はより冒険型の旅行を好む傾向が高まっている。一部の人は、今度海外旅行に出る時には、より遠くに行きたいと望んでいる。また、従来のツアーで回る観光地を避け、個人旅行に切り替える人も出始めた。これらの新たな旅行ルートを選ぶ人の割合は50%を上回った。トリバゴは、新たな人気目的地として、モロッコ、トルコ、アラブ首長国連邦、チェコ共和国、フィンランド、オーストリア、ドイツ、ベトナム、カンボジア、イタリアの名前を挙げている。
このほか、文章によると、観光客の消費習慣にも変化が発生しており、もはやショッピングだけに限らなくなっているという。中国人観光客の従来の「定番イメージ」とは裏腹に、体験にお金をかける人が増加の一途を辿っており、豪華ホテルにユニークな旅行サービスをセットした旅行商品に対する支出が、中国人観光客の旅行支出全体の中でより多くの割合を占めるようになっている。トリバゴのロルフCEOは、「中国人観光客の支出額がどんどん増加している。なかでも、ホテルへの支出額は前年比で23%増加した」と指摘した。
市場研究によると、富裕層の観光客は、カスタムメイドの旅行サービスに注目し始めている。彼らは個人ガイドを手配し、人ごみを避け、ショッピングには行かない。
コンサルティング企業のチャイナマーケットリサーチ(中国市場調査集団)のBen Cavender 氏は、「分析により、ますます多くの豊かな中国人観光客が、これまでは旅行しづらかった場所に行く傾向があることがわかった。彼らは、自分が秘境の地に行ったことを自慢したいのかもしれない」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年10月16日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn