国家通貨基金(IMF)は10月10日に、「世界経済展望報告」を発表した。同報告で、2017年の中国経済の伸び率の予想値を6.7%から6.8%に高め、2018年の予想値を6.4%から6.5%に上方修正したことがわかった。IMFが中国経済伸び率の予想値を上方修正したのは今年で4回目だ。
▽IMF:改革措置により中国経済は引き続き好転
IMFによると、過去の緩和政策と供給側構造性改革の支持の下、中国経済の今年第1四半期の伸び率は予測より高かったことを明らかにした。また報告によると、中国経済の外部需要も予測よりもさらに強かったとした。それだけでなく、IMFは中国経済の伸び率の予想値の上方修正を2022年まで延長したとしている。
IMFの張涛副専務理事は、中国経済が好転し、安定した成長の勢いを引き続き維持できるのは前期の各種改革措置によるものだという見方を示した。また同時に、IMFは中国が改革を引き続き推進し、経済成長にさらに持続性を持たせることを希望しているとした。
IMFの首席経済学専門家のモーリス・オブストフェルド氏は、中国の今年上半期における経済成長の強さは中国政府が積極的な措置を取ったことに関係するとし、同時に監督管理層も貸付が成長をもたらすと同時に、潜在的なリスクをもたらすことに気づいたとした。中国は引き続き経済のモデル転換を進めるのと同時に債務と貸付の急速な増長をコントロールするべきだとアドバイスした。
また、世界銀行は近日発表した最新の報告の中で、2017年の中国経済伸び率の予想値を6.5%から6.7%に上方修正した。世界銀行以外にもアジア開発銀行、シティバンク、ASEAN+3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)などもこのほど2017年中国経済伸び率の予想値を上方修正している。
▽統計局:今年の経済の伸び率6.5%達成は問題なし
国家発展改革委員会副主任、国家統計局局長寧吉◆氏(◆は吉へんに吉)は10月10日に、国務院新聞弁公室の記者会見で、今年上半期、中国の国民経済は安定の中で成長し、好転、GDPが昨年同期比6.9%増で、伸び率が四半期8連続で6.7%-6.9%の間で維持していることを明らかにした。
また寧氏は、今年中国の経済が約6.5%の予想発展目標を実現することには問題なく、中国経済が安定の中で好転する傾向に変わりはないとした。
国家統計局の初歩的な推算によると、2015年の「三新」(新業態、新産業、新ビジネスモデル)による経済付加価値は全国GDPの14.8%に当たり、2016年のデータは更に楽観的になるとしている。
寧氏は、スピードの変化にしても、構造の合理化や原動力の転換にしても、中国経済発展の新常態の特徴は更に顕著になるとした。また、2013年から2016年まで、GDPの年平均増加率が7.2%に達し、世界の2.6%を上回った点も強調している。中国の世界経済への寄与率は約30%で、米国や欧州、日本の寄与率の合計を超え、世界1位となった。
米国有名なシンクタンクである「ピーターソン国際経済研究所」(PIIE)のある高級研究員はこのほど、個人消費が引き続き強い勢いで成長しており、投資と輸出の成長ベースの鈍化によるマイナス影響をカバーしたので、今後数年にわたり中国経済は依然として6%-7%の伸び率を維持することができるという見方を示している。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年10月15日
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