中国人観光客の訪れがますます増えている英ロンドン(人民日報海外版提供)
米NBCの財経チャンネルではこのほど、今年の中国の国慶節(10月1日、建国記念日)と中秋節(旧暦8月15日、今年は10月4日)の大型連休の1週間は英ロンドンやフランスパリといったオーソドックスな観光目的地にとっては、まさにビッグな給料日になったと報じている。人民日報が伝えた。
これは中国のエンゲル係数の変化がヨーロッパにもたらした恩恵と言えるだろう。
中国国家統計局の寧吉■局長(■は吉へんに吉)は、10月10日に北京で行った記者会見で、2016年の中国国民のエンゲル係数が30.1%に達したことを明らかにしており、これは国連が各国の生活レベルを区分する上で定めている「富裕」レベルの20~30%に近づいてきているとした。
このように中国人はますます旅行にお金を使うようになってきている。中国国家観光局のデータによると、今年の国慶節と中秋節の大型連休中に、海外に旅行に行った人々の数は延べ600万人を超え、世界の88の国と地域の1155都市を訪れているとしている。
また統計によれば、今年の国慶節の大型連休中に、中国国内旅行による収入だけでも5836億元(約885億ドル)に達しており、昨年に比べ13.9%増となっている。
エンゲル係数とは家計の消費支出に占める飲食費の割合のこと。世帯収入がアップし続けると、家計に占める飲食費の割合も下降していくことになる。国連は世界各国の生活レベルを区分する基準として、国のエンゲル係数の平均値が60%以上を貧困、50~60%を衣食に事欠かない、40~50%を小康(ややゆとりがある)、30~40%を比較的富裕、20~30%を富裕、20%以下を極めて富裕としている。
中国商務部研究院国際市場研究所の白明副所長は、「エンゲル係数の低下は、中国の国民生活レベルが上昇していることを示しており、その硬直的需要(値段の影響を受けにくい需要)がますます減り、よりハイレベルな需要が発展する空間を生み出している」との見方を示した。(編集TG)
「人民網日本語版」2017年10月15日
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