マサチューセッツ工科大学メディア研究室の研究チームが8日に発表した研究報告から、フェイクニュースがSNSで拡散するスピードは、真実に基づいた報道より6倍速く、フェイクニュースは転載されやすい事実が明らかになった。新華社が報じた。
この報告は、米科学誌「サイエンス」誌上に発表された。研究チームは、SNSの「ツイッター」から12万6千件のニュースをピックアップし、独立したファクトチェック機関6社に対する事実確認を行った。 研究データによると、2006年から2016年末まで、これらのニュースは計約300万人のユーザーによって延べ450万回以上リツイートされた。「ユーザー1500人に対して情報が拡散される」ことを基準とした場合、フェイクニュースが拡散される時間は平均10時間だったのに対し、真実に基づいたニュースは拡散されるまでに60時間かかった。真実に基づいたニュースと比べ、フェイクニュースの拡散率は70%高かった。また、1件のフェイクニュースを受け取った人は、真実に基づいたニュースを受け取った人より35%も多かった。 テロや自然災害、科学、財政経済などの分野のフェイクニュースに比べ、政治に関するフェイクニュースの方が、拡散スピードがより速く、拡散範囲がより大きかった。報告によると、2012年と2016年の米大統領選挙中、政治関連のフェイクニュースの件数が大幅に増えた。 ロイター通信は、研究チームの談話を引用して、「フェイクニュースは主に一般市民によって共有・拡散され、ロボットアカウントが自動的に大量拡散しているわけではない。人々は、耳を疑うようなニュースを聞きたがることが、フェイクニュースをシェアする傾向が高いことに繋がっている」と伝えた。
研究論文の主著者であるSoroush Vosoughi博士は、「フェイクニュースの内容は、人々の世界に対する期待と正反対のものであり、人々が驚く原因の一つかもしれない。そのため、誰かがデマをねつ造すれば、皆の予想に反して、転載される可能性がより高くなる」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年3月13日
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