▽協力の潜在力は巨大
中日には最近、「一帯一路」協力をめぐって絶えず動きがみられる。今年5月には李克強総理が日本を訪問し、双方は金融などの分野での協力をさらに強化することで同意し、「一帯一路」の官民協議会を設置して、中日両国企業の第三国市場での協力を推進することでも同意した。9月には日本経済団体連合会(経団連)をはじめとする日本の主要経済団体3団体が訪中し、両国の先進技術や第三国での協力などにおけるさらなる協力の深化で中国側と一致した。
日本の杏林大学の劉迪教授は、「両国関係が徐々に正しい軌道に戻るのにともない、2017年の中日貿易は再び過去最高の水準に達した。中日の指導者が5月に二国間会談を行い、両国が環境保護、科学技術、先端製造、金融、共有経済(シェアリングエコノミー)、介護などの分野で重点的に協力することを確認した。これは双方の産業の発展を促し、両国の経済関係を新たな広がりと深さへと後押しすることは確実だ」と話した。
キャノングローバル戦略研究所(CIGS)の瀬口清之研究主幹は取材に対し、「中国企業には強大な市場性、グローバル戦略経営能力、応用型イノベーション能力があり、日本企業は基礎型イノベーション分野で高い実力を備える。双方には大きな協力の可能性があり、長所によって短所を補い合い、相互利益を実現することが可能だ」と述べた。
経済学者の田代秀敏氏は、「中日は北東アジアの『一帯一路』の枠組内で提携協力すればお互いの利益にさらに合致することになる。両国は高速鉄道の輸出、人工知能(AI)、エネルギー効率、環境保護、現代型農業などの分野で非常に大きな協力の潜在力を秘める。これと同時に、アジア開発銀行(ADB)などの金融機関は引き続きアジアインフラ投資銀行(AIIB)との協力を深め、『一帯一路』建設で必要とする金融業務に積極的に関与するべきだ」と述べた。
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