重慶師範大学考古学・博物館学実験センターに、最新の研究成果があった。彼らは重慶市で出土した中華スマトラウサギなどの小型哺乳類の化石を研究し、1万年前の三峡地域の気候類型を推測した。新華社が伝えた。
同大学の考古調査チームは2013年5月より、豊都瓦啄嘴遺跡の考古・発掘調査を開始した。チームのメンバーは当時、旧石器時代の遺跡を発見し、整理と研究を経て、11種の小型哺乳類の化石が見つかった。そのうち最も重要な発見は、長さ4センチの中華スマトラウサギの右下顎の化石だった。
中華スマトラウサギは数の最も少ない世界の絶滅危惧種の一つであり、この小型哺乳類は長期的に熱帯気候で生活している。アジアで中華スマトラウサギの化石が見つかったのは、今回で二回目となる。
同大学科技考古・文化財保護技術実験室の武仙竹室長によると、中華スマトラウサギの化石の発見は、現地の気候変動に実物の参考資料を与えた。重慶の老鼓楼衙署遺跡で出土していた熱帯ステノキクガシラコウモリの骨と結びつけて考えると、8万年前の重慶の気候は熱帯・季節風気候だった可能性がある。中国の宋代以降は気温が徐々に低下し、重慶の気候も亜熱帯・季節風気候に変化し始めたとみられる。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年11月5日
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