おもしろ動画やパフォーマンス動画だけでなく、知識を得ることをショート動画鑑賞の目的としている人も少なくない。清華大学新聞与伝播学院、中国科学報社と字節跳動(短編動画アプリの「抖音」(Tik Tok)を提供する中国企業)が共同発表した「ショート動画と知識普及研究報告」によると、2018年末までにTik Tok上で「ファン」が1万人以上の知識系動画投稿者は1万8000人となっており、累計500万本のショート動画が配信され、累計再生回数はすでに3388億回を越えている。なかでもより「本格的」な知識であるほど「ファン」を惹きつけやすく、科学知識普及系と受験系の動画投稿者が1人あたりのフォロワー数が最も多くなっている。北京日報が伝えた。
Tik Tokで累計再生回数が最も多い科学・知識普及系動画には、「超簡単な護身術」といった実用的知識や趣味の知識もあるが、現行の世界地図の問題点を指摘したり、ピラニアの世界を紹介したりといった科学知識の方が多い。
Tik Tok投稿者が入念に制作した知識動画の他に、大学などの著名な専門家による動画も大人気であることは、学問には同様に「フォロワーを集める」力があることを物語っている。北京大学の魏坤琳教授(心理学)、華中師範大学の戴建業教授(中国文学)は100万人以上のフォロワーを抱えている。
中国人民大学ジャーナリズム学部の執行院長·胡百精教授は「モバイルインターネットの時代においては、知識生産の容量、普及ルートが日増しに多元化しており、ショート動画によって知識が一層人格と情景を備えると同時に、知識の一般化、向上、共有、共同創出が可能となっている」と指摘する。一方で、胡氏や戴氏ら複数の学者は知識の断片化や系統性不足への懸念も示している。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年1月10日
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