オーストラリアのシドニー大学で学んでいる許暁雨さんは、「私は数学を専攻している。大学で研究者か教員になることが妥当な道だと思う。だが、有名大学で職を得ることは、決して容易ではない。海外帰国者を募集する大学は多いが、応募の条件として、ほとんど実務の経験が求められる。結局、学生が選ぶ専攻がさまざまであるように、選ぶ道もさまざまだ」と話した。
〇キャリアプランをしっかりと立てるべき
英国への留学経験がある王静さんによると、ますます多くの学生が帰国して就職する道を選択することは、必然的な傾向だという。「国の発展に伴い、帰国して就職することを選ぶ学生が増えてきており、また、本国で就職した場合、経験を積めるチャンスが非常に多い。だが同時に、就職競争がどんどん激しくなるのも必然の成り行きといえる。そのために事前に自分のキャリアプランをしっかりと立て、自分の長所を伸ばし短所を克服してはじめて、競争の中で自分の才能を際立たせることができる」と王さんは強調した。
啓徳教育集団が北京でこのほど発表した「啓徳2019年中国学生の留学意向に関する調査報告」によると、留学の意向をもつ学生の半数以上が、「留学前にキャリアプランを立てることは極めて重要」と考えており、ほとんどの学生が留学する前に、すでにキャリアプランの青写真を完成させている。キャリア発展における優先事項に関しては、「専攻を活かした仕事に就く」ことを最優先させる人の割合が最も多く、76.5%を占め、「職業の将来性」、「専攻の就職率」、「報酬」がこれに続いた。
許暁雨さんは、「今、留学経験がある学生は非常に多く、『海外帰国組』という肩書だけでは、絶対的優位に立つことはできない。また、国内で学んだ同年齢の人と比べ、留学から帰国してキャリア発展を目指す留学生は、相対的に、国内組より学友といったリソースが不足しており、人脈の面でも優位に立てない。だが、このような状況でも、国内経済・社会の急成長を考えると、私はやはり帰国して仕事に就きたい。この願いをかなえるためには、やはりキャリアプランを早めにしっかりと立てることが必要だ」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年4月23日