故宮の文化財修復職員募集に4万人以上 (2)

単霽翔院長は「有名大学修士課程修了者以上でないと厳しい」

人民網日本語版 2019年07月12日16:15

単院長によると、ドキュメンタリー番組「我在故宮修文物」がヒットして以来、故宮で文化財修復の仕事に就くことを希望する若者が急増しており、多くの若者が応募することで、100年を誇る故宮博物院の歴史にフレッシュな血が注ぎ込まれたという。「故宮は今年、88人の新人修復職員を募集したところ、4万人余りが応募した。厳しい審査を経て、有名大学の大学院修士課程卒業以上の1万7千人が採用試験に臨んだ」と院長は説明した。

一部のネットユーザーからは、「学歴と能力はイコールではない。有名大学の学生が木工職人の仕事をできると言うのだろうか」というコメントが寄せられたが、その後、このコメントは、より多くのネットユーザーから、「文化財の修復と言う仕事は、遊びではない。ましてや、学歴のハードルを引き上げることと、学歴さえあれば能力は不要、という考え方は同じではない」という修正意見が出された。

文化財修復士の蒋暁娜さんは、テレビ番組の中で、「文化財の修復プロセスは非常に複雑だ。最初の工程は、文化財の歴史を調べることで、それが何時代のものかを確認し、どの部分が欠落しているのかを把握する。それに続いて、文化財の欠落した部分の絵または色をピックアップして、自分たちが持っている材料で補填する。補填後、0.01ミリメートルのレベルまで細かく磨き上げる必要がある」と紹介した。山東省◆博市博物館(◆はさんずいに緇のつくり)の文化財修復士・畢延銘さんは、「一人前の文化財修復士になりたければ、歴史・絵画・文字に関する基礎スキルを相当レベルで把握しておく必要があるだけでなく、さらに化学・物理・美学・材料材質など各分野での知識もある程度把握しておかなければならない」と指摘している。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年7月12日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング