ザリガニ市場の活況で「殻剥き職人」が引っ張りだこに (2)

1日最多で200匹分の殻剥き 月収は1万元に達することも

人民網日本語版 2019年07月26日10:48

キッチンでは、8人の調理師が30台の小型かまどを駆使して作業していた。全ての鍋には、1.5キログラムのザリガニが美味しく料理されるのを待っている。

ザリガニ料理を作って11年のベテラン調理師である四川出身の王さんは、「これまでにさまざまな、辛酸苦楽を経験してきたが、それでもこの仕事からは大きな達成感が得られる。客に認められ、満足してもらえることが、自分にとって最高に嬉しいことであり、私の目標は95%の客に満足してもらうこと」と話した。

2年前、王さんは大きな鉄鍋でザリガニを調理していた。その鉄鍋の重さは6.5キロあり、鍋一つで200匹以上のザリガニを調理できるが、調理時間には約30分必要だった。多い時で、1日30回、その鍋でザリガニを調理することもあり、それは極めて過酷な作業だったのだという。現在では、ザリガニの調理は標準化されつつあり、小さな鍋やかまどを用いて、ものの数分で調理が可能となった。材料・火加減・調理時間は全て、統一化・定量化された基準が設けられている。

〇市場の活況化により新職業・新学科が誕生

「ザリガニ消費ビッグデータ報告」に掲載されている2018年のユーザ消費データによると、ザリガニ購入量トップ5都市は、順に、広州(260万キログラム)、北京(255万キログラム)、上海(245万キログラム)、深セン(230万キログラム)、成都(180万キログラム)だった。

ザリガニ市場の盛況ぶりから、ザリガニ学院まで誕生し、人気が高まった。2017年、湖北省の江漢芸術職業学院は、潜江ザリガニ学院を開設し、注目を集めた。今夏、このザリガニ学院の第1期生が卒業し、その就職率は100%に達した。まだ在学中の2018年度学生も、ほぼ全員が内定を得ている。

このほか、ザリガニ料理のヒットで、「殻剥き職人」といった新興職業も誕生した。今年4月、ある企業が殻剥き職人を募集した。応募条件には、「30分以内に1.5キログラムのザリガニの殻を剥くことができること」という項目があった。報酬は、1時間あたりの基本給プラス歩合給で、1日4時間以上働けば、150元から200元の日給を手にすることができる。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年7月26日

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