健康な食生活への意識が高まるにつれて、外食産業では「軽食」が新たなトレンドになっている。中国経済網が伝えた。
デリバリーサービスの美団外売では昨年、「軽食」の消費額が前年比159%増加した。
消費の高度化や人々の健康な食生活への意識が高まるにつれ、低カロリー、低脂肪で食物繊維が豊富な「軽食」がますます歓迎され、好まれるようになった。こうした暮らしの新トレンドはジョークを交えて「草を食べる」と呼ばれている。
一般的にいえば、「軽食」とは食物繊維が豊富な精製していない穀類を使用し、質の高いフレッシュな野菜、旬の果物、質の高いシーフードを組み合わせ、栄養のバランスをはかると同時に、食物の多様性にも配慮した食品を指す。
現在、レストランでもオンラインデリバリーサービスでも、外食消費の中で「軽食」熱は高まる一方で、さらに勢いを伸ばし続けている。美団外売がこのほど発表した「軽食消費ビッグデータ報告」によれば、2018年には、美団外売の「軽食」の受注量は2662万件を突破し、前年同期比157.9%増加し、消費額は同159%増加した。それだけではない。健康を前面に打ち出した「軽食」の店が次々オープンし、美団外売に「軽食」を提供する店舗が同119.8%も増加した。今年は「軽食」、脂肪分カットフード、ダイエットフード、健康フードが4つのキーワードになっており、美団のアプリケーションでの検索回数はそれぞれ、同235.8%、同200.6%、同186.4%、同116.0%増加と、爆発的な伸びをみせている。
同報告をみると、18年の美団外売の「軽食」受注量の都市別ランキングには、上海、広州、深セン、北京、杭州、南京、武漢、成都、重慶、仏山が並んだ。「軽食」提供店舗数の都市別ランキングには、上海、北京、広州、深セン、杭州、武漢、南京、成都、厦門(アモイ)、長沙が並んだ。
こうしたことからわかるのは、北京、上海、杭州、深センのような一線都市でも、成都、杭州、南京、武漢を代表とする新一線都市でも、市場の需給データから「軽食」が健康な食生活のスタイルとして、すでに大衆化を果たし、安定した消費市場を形成していることだ。
これと同時に、デリバリーを通じ、小都市の人々の暮らしに「軽食」の風が一気に吹き寄せている。統計によれば、18年には59都市で美団外売の「軽食」受注量がゼロからのスタートとなった。このうち五線都市が45ヶ所、四線都市が11ヶ所に上った。
利用者層をみると、「軽食」の主な利用者層は女性で70%以上を占める。同報告が注文されたメニューと合わせて分析したところ、利用者がよく注文するのは主に低カロリー、筋肉増強、ベジタリアンなどのメニューで、このうちダイエットのために注文したというケースが60%を超えた。
現在、「軽食」は一時的なトレンドにとどまらず、一種のライフスタイルになっている。しかし業界の専門家は、「『軽食』は体重をコントロールし、慢性疾患の発生リスクを低下させるにはプラスだが、栄養のバランスに注意しなければならない。科学的に摂取して初めて本当に栄養があり、健康的なものになる」と注意を促す。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年8月13日