都市における生活サービスが整ってきており、若者、特に独身者の外食の割合が増加しているが、一人で外食をする際の気まずさを痛感する人も少なくない。「一名様どうぞ!」という言葉に気まずさを感じるほか、時には席をシェアし、時には他のお客さんに席を譲らなければならない不便さもある。そして、時には一人で静かに食事をすることに寂しさを感じる人も多く存在する。
先日、中国青年報社社会調査センターは、「問巻網」というサイトと連携してアンケートを作成し、18歳から35歳の1991名の若者に対して共同調査を行った。調査によると、67.6%の回答者が外食する際に気まずさを感じているという。一人で食事するときは、手早く済ませるのが一般的であると考えられており(48.5%)、73.0%の回答者は、若者、特に独身者はちゃんと食事をしていないと考えているようだ。71.5%の回答者はお一人様専用の食事スペースが必要だと考えている。
今回のアンケート調査の回答者のうち、独身者の割合は24.8%、恋人はいるが未婚者の割合は21.0%、既婚者の割合は53.2%、その他の割合は1.0%である。男性の割合は50.4%、女性の割合は49.6%である。
▽67.6%の回答者が外食する際に気まずさを感じている
調査によると、一人で外食する際に、67.6%の回答者は気まずさを感じているという。女性の回答者が気まずさを感じる割合(70.6%)は男性(64.5%)より著しく高いということが調査により判明した。
一人で外食する際に、48.5%の回答者は手早く食事を済ませたいと回答、37.1%は目立たない席を選んで座る、36.0%の回答者は食事を注文する際の注文量に戸惑う、30.2%の回答者は「一名様どうぞ!」という言葉に気まずさを感じる、12.9%の回答者は食欲の減少を感じると答えている。
調査の中で、一人で最も行いたくないことを聞いたところ、商店街に出かけるが一位(44.5%)、二位はカラオケボックス(43.2%)、続いて旅行またはアウトドアイベント(35.4%)、病院(32.8%)、遊園地(32.8%)、カフェ(17.8%)という結果であった。
一人であまりしたくない事に対して、94.2%の回答者が、仲間・友達などがいない時に行うことをあきらめると回答し、僅か5.8%の回答者が仲間・友達がいなくても気にせずに行うと答えている。
▽若者が「ちゃんと食事を取る」ことを問題視する人が73.0%
調査によると、若者、特に独身者で「ちゃんと食事を取る」ことを問題と考えている人は73.0%にも上るという。
天津社会科学院社会学研究所の張宝義所長は、「近年中国で流行している11月11日の『独身の日』のような祝日は若者の孤独感から生まれたものだ。若者は消費を通して自分の気持ちを紛らす」とし、「人間は集団で動く動物で、所属する集団を通して、心理上の寄託と帰属感を獲得している。自宅に閉じこもる、ネットに夢中になるというように、一人だけで生活した場合、人との交流は少なくなり、孤独感が増えるのは言うまでもない」との見方を示した。
アンケートを通して、若者が一人で行動したくない理由について調査したところ、一人は寂しいからと感じる若者は51.8%、パートナーがいるのに慣れていると答えた若者は46.1%、一人で何かをしてもムードが出ないと答えた若者は37.1%。孤独が怖いと答えた若者は23.2%、内向的で一人で行動する勇気が出ないと答えた若者は9.5%だった。
▽お一人様のためにレストランの内装を変更する必要があると思う若者が71.5%
調査によると、71.5%の若者が、レストランでお一人様用の食事スペースを設置する必要があると回答し、そのうち、21.5%の若者は「非常に必要である」と答えているという。
「実は一人でも楽しみは沢山あります。カフェで一人で本を読んだり、一人で好きな映画を見たりすることなどもできます。一人でこのようなことを楽しむのは非常に楽なことだと思います」とある独身者は語っている。
調査の中で、一人の時にどのようなことをするべきかについてもアンケートを取った。調査によれば、一人の時には他の物事を考えて一人でいることを忘れるようにすると答えた若者は62.1%、一人の時間をリラックスして楽しむと答えた若者は59.5%、一人の状態に慣れることで強い精神力を手に入れたいと答えた若者は45.8%であった。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年12月4日
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