中国人の貯金への情熱は失せたか?お金を何に使っている? (2)

人民網日本語版 2019年08月15日10:30

昨年末、中国人民銀行の周小川元総裁は「中国の貯蓄率はピーク時にほぼ50%に達した。しかし、今は既に数ポイント下がった。下落ペースが速いかもしれない」との見方を示した。

2000年から08年の間に、中国の貯蓄率は35.6%から51.8%まで急上昇し、ピークに達した。給料の半分を貯金に回していたという計算になる。11年になると、ようやく貯蓄率は50%を下回るようになった。

商務部(省)流通産業促進センター現代サービス業処の処長で研究員の陳麗芬氏は、「近年、延期消費の割合は少し低下している。より多くの人は持っているお金をすぐに使ってしまう傾向にある」とし、その理由として以下の4つの要素を挙げた。

1つ目は、若い消費者層の消費観念と消費スタイルが、中・高年の消費者層とは異なる点だ。また、消費者金融の発展により、消費者には「過剰消費」のルートが増えている。2つ目は、社会保障の機能が継続的に強化されており、中国の住民の老後や病気に備えるために貯金する思いが弱くなっている点だ。3つ目は、住民の1人あたり可処分所得と最低賃金基準が向上し、減税・費用削減政策が効果を発揮して、社会全体の消費能力が向上している点だ。4つ目は、消費環境が継続的に最適化され、住民の消費のポテンシャルが掘り起こされている点だ。

簡単に言えば、懐が温まれば、気分もよくなり、人々の財布も緩む。

統計によると、今年上半期、中国社会消費財の小売総額は19兆5000億元(1元は約15.1円)に達して、前年同期比で8.4%増、成長率は第一四半期(1-3月)に比べて0.1ポイント加速した。うち、6月の社会消費財の小売総額は前年同期比9.8%増で、成長率はここ15カ月で最高で、市場の予測を大きく上回った。

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