上海で「時間銀行」が試験運営 「若手」高齢者がスマホでケアニーズを「受注」

人民網日本語版 2019年08月28日15:16

「おばあちゃん、病院に付き添ってくれる人が必要だって、登録しましたからね」、「おばあちゃん、もう『受注』してくれた人がいるから安心してくださいね。当日はその人が病院に付き添ってくれますよ」。高齢で一人暮らしの朱さんは乳腺がんを患っていて、定期的に病院で化学治療と再検査をする必要がある。朱さんが住む地区の住民委員会のスタッフが「虹口区高齢者ケアサービス時間銀行」の微信(WeChat)ミニプログラムで「病院付き添い」のニーズを登録したところ、すぐに「受注」して病院への付き添いを引き受けてくれるボランティアが見つかった。解放日報が伝えた。

時間コインをためてサービスと交換

ここでいう「時間銀行」とは、政府が制度設計を行い、若年高齢者が老年高齢者に専門的な内容以外の高齢者ケアサービスを提供することを支援・奨励し、一定のルールに基づいてサービス提供者のサービス時間を記録し、「時間銀行」の個人口座に積み立て、将来的に同じ時間のサービスと交換できる仕組みになっている。

虹口区民政局の関連責任者によると、現在、「時間銀行」はすでに四川北路街道、涼城新村街道、彩虹湾老年福利院で試験的に実施されている。「時間銀行」のプラットフォームは区と「街道」の二つのレベルに分かれており、区レベルは「本店」、「街道」レベルは「支店」となっている。「本店」はサービス項目、時間の記録ルール、ポイント交換の基準などを決めている。「支店」は若年高齢者に「時間銀行」会員になってもらうよう働きかけ、彼らが申請や情報登録、サービス契約の締結、サービスの質評価、サービスについてのクレーム処理などを行うのを手助けする。

「時間銀行」試験運営のために、区民政局は専用の「虹口区高齢者ケアサービス時間銀行」微信ミニプログラムを開発し、6月12日に正式リリースした。虹口区の満60歳(女性は満50歳でも可)から70歳までの、健康で、介護を必要とせず、ボランティアを引き受けることを希望する退職者は、このミニプログラムを通じて申し込みができ、申し込みが受理されると会員になれる。会員となった若年高齢者はミニプログラムが通知するニーズを「受注」し、老年高齢者にそのサービスを提供する。

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