作業服を着て燃料棒生産ラインの生産現場に入り、燃料棒がどのようにして生産されるかを近距離で見学する――中核集団第5回科学普及開放ウィーク体験団は27日、2番目の訪問先となる中核北方核燃料棒有限公司を訪問し、中国の「原子力」を直に感じ取った。新華社が伝えた。
内蒙古(内モンゴル)自治区包頭市にある中核北方核燃料棒有限公司(第202工場)は1958年に設立され、国の「両弾一艇」及び原子力発電事業に重要な貢献を成し遂げている。ここは今や、中国の原子力燃料部品の種類が最も豊富なサプライヤーになっている。重水炉、加圧水型原子炉、AP1000、高温ガス炉などの多くの原子力発電燃料棒の生産ラインを持つ。
「原発をボイラーと例えるならば、燃料棒は練炭のようなものだ。この工場は練炭を作り、燃料棒が十分に燃焼し制御を受けつつ、安全かつ効果的にエネルギーを放出できるようにしている」。中核北方核燃料棒有限公司党委書記の常甲辰氏に案内され、天津大学、中国地質大学の教員・学生及びメディアでつくる体験団がこの「原子力」の旅をスタートさせた。
中核北方核燃料棒有限公司の燃料棒生産ラインの生産現場で、普通の作業服を着用している作業員は体験団に、「燃料棒の製造工程は火のついていない石炭のようなもので、核融合を起こさない弱放射性物質だ。薄い紙でも放射線を遮ることができ、防護服を着用するまでもない」と説明した。
中国地質大学で材料物理を専攻する李航さんは「自ら燃料棒生産ラインを見学すると、原発が思ったほど不思議でも恐ろしくもないことが分かった。原発技術はすでに非常に成熟しており、特に第4世代原発の特徴を持つ高温ガス炉は構造がシンプルで、技術も安全だ」と話した。
今回の科学普及開放ウィークの期間中、中核集団は傘下の60数機関が一般開放される。これには原発工業のすべての産業チェーンが含まれる。人々は科学技術展示館、科学研究院(所)、5大原発基地、燃料棒生産企業、原発技術応用企業などを訪問し、自らの体験や相互交流などの方法により、原発の科学知識への理解をより一層深めることができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年8月29日