中国が独自開発した原子力ソフト、「スーパーMC」発表

人民網日本語版 2019年05月29日13:30

中国科学院合肥物質科学研究院が明らかにしたところによると、第27回原子力工学国際会議(ICONE27)がこのほど、日本のつくば市で開催された。同研究院原子力安全技術研究所・FDS鳳麟チームが研究開発した中性子輸送設計・安全評価ソフトシステム「スーパーMC」(クラウドスマートバージョン)が会期中、全世界に向け公開された。原子力設計・分析のクラウドスマート化の新モデルを打ち出した。科技日報が伝えた。

スーパーMCはFDS鳳麟チームが完全に独自開発した原子力ソフトで、新バージョンはクラウドスマート原子力計算方法を発展させ、マルチユーザーによる遠隔共同計算をサポートする。原子炉臨界データの自動検索、炉心設置プランの自動最適化、シールド材のスマートな選択、プラン最適化設計を実現した。

ICONEは国際原子力工学分野の「オリンピック」と呼ばれる、同分野内で最も重要な学術会議の一つだ。日本原子力研究開発機構(JAEA)の児玉敏雄理事長、日本機械学会(JSME)の森下信会長ら世界の千人近くの学者が出席した。発表会に出席した専門家らは、FDS鳳麟チームの取り組みを高く評価した。

カギとなるコア技術は海外から購入できず、譲渡されることもない。中国の原子力設計ソフトが海外に依存し、技術封鎖を受ける問題を解消するため、同チームは1999年より完全に独自の知的財産権を持つスーパーMCの研究開発を正式に開始した。2003年に最初のバージョンを発表した後も独自革新を続け、原子力システムにおける中性子輸送の精密設計と安全評価のボトルネックを解消した。10数回のアップグレードを経て、現在の機能はすでに世界の同類ソフトをカバーし、それを超えている。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年5月29日

  

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