ネコが宋代の人々の暮らしを再現したイラスト集が話題に (3)

人民網日本語版 2019年09月06日08:11

その他、妻がライオンのように吠えるのを聞いて、呆然とし、もっている杖を落とすという、「あばずれ女」という意味の四文字熟語「河東獅吼」のストーリーもネコで描かれている。ある飲食店で、妻のネコが鋭い目つきで棒を持って立っており、その前には妻に怒られてしょんぼりした顔の夫のネコが座っている。それを見ている周りのネコも目を丸めるなど怯えており、止めたくても、怖くても止められない様子だ。

「河東獅吼」。画像は「吾輩は宋代の猫である」から

また宋代は、男性が花かんざしをするとい習慣ができ、それが最も流行した時代。宋の皇帝は、官僚に花をプレゼントし、頭に挿すよう求めていたというおもしろいエピソードもある。詩人の楊万里は、「牡丹芍薬薔薇朵、都向千官帽上開」と詠んだ。この頭に花かんざしをさしたオスネコ、とっても可愛いでしょう?

花かんざしを頭に挿したオスのネコ。画像は「吾輩は宋代の猫である」から

このイラスト集は、単に宋代の絵に登場する人をネコに変えただけというわけではない。

作者である瓜几拉さんは、「型どおりに人をネコに変えただけなら、ネコの仮面をかぶった人になってしまう」とし、上記のシーンは全て「ネコが演じている」という設定にしているのだという。つまり、瓜几拉さんがメガホンを取った「ネコのドラマ」で、「ネコの習性やネコにできる動作を考慮し、それらを歴史の資料と結び合わせて、『ネコの世界』を作った」のだ。

そして、「ネコが茶屋で茶を飲む時は、人と違い、イスの上に伏せ、それを舐めるように飲む。ネコのけんかも、人のけんかとは違う。それもネコという観点から描いた」と説明する。

イラスト集を作成する前に、瓜几拉さんは、ネコのエキストラ100匹、「裏方役」のネコ、「サポート役」のネコなどを募集した。

「『主演』は、自分と友人の7‐8匹のネコ。それらのネコの性格を、私はよく知っているので、どんな役がぴったりかも分かっている」。瓜几拉さんは、「ネコは人と同じで、一匹一匹個性が異なり、たくさんのネコが集まると、おもしろいエピソードもできる」と話す。

また、「けんかをしたり、なめ合ったり、用を足したり、地面に寝転がっていたりと、ネコはどんな時もとてもかわいい。ネコの絵を描いているのはもちろんそれが大好きだから。でも、一番好きなのは、ネコを通して、人間のいろんな姿を描くこと。作品の中でネコや人を通して何かを表現しているだけだ」と説明する。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年9月5日

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